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ハリル監督 U18リーグで“お宝探し”3年後のダイヤ見つける

[ 2015年4月11日 05:30 ]

U―18のプレミアリーグ視察を決めた日本代表のハリルホジッチ監督

 日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(62)が11日、味スタ西で開幕する高円宮杯U―18プレミアリーグを視察することが決まった。A代表監督が育成年代のクラブレベルの試合に足を運ぶのは異例。世界では20歳前後の選手がW杯メンバーに選出される例は珍しくないだけに、ダイヤの原石発掘に本腰を入れる。

 18年W杯ロシア大会での躍進に向け、ハリルホジッチ監督が軽快なフットワークで動きだす。高円宮杯U―18プレミアリーグの開幕戦JFAアカデミー福島―清水ユース戦を視察することを決めた。クラブ、高校の垣根を越えて18歳以下の最強チームをリーグ戦形式で決めるユース世代の最高峰の大会。霜田技術委員長は「高校生がどういうプレーをしているのかを見たいということだった」と意図を説明した。

 日本協会はA代表から育成年代まで一貫した指導体制を敷くことを目指している。アギーレ前監督やザッケローニ元監督にもアンダーカテゴリーの指導協力を求めていたが、実際にクラブレベルの試合に足を運ぶことはなかった。ハリルホジッチ監督は6日にU―22、U―18、U―15代表との合同スタッフ会議に出席。日本サッカーの課題などについて約1時間熱弁を振るうなど育成年代の強化に対する本気度の違いを見せている。

 現時点で2段階飛び級でA代表に選出されるクラスの逸材はいないが、W杯ロシア大会が開催される18年は21歳になる年代。昨夏のW杯ブラジル大会に出場した日本代表では酒井高、山口の23歳が最年少だったが、優勝したドイツには20歳の選手が2人いた。育成に定評のあるベルギーには21歳が1人、19歳が2人おり、現在のユース世代が次のW杯メンバーに食い込むことは世界的には当然の流れといえる。

 もちろん目先の仕事にも余念はない。12日には湘南―FC東京戦(BMWス)を視察予定。松本―柏戦(松本)を除く8会場にスタッフを派遣して、6月に始まるW杯アジア2次予選に向けたメンバー選考にも全力を注ぐ。ダイヤの原石と、即戦力の発掘。長期と短期の目標を明確にして、幅広く選手をチェックしていく。

 ▽高円宮杯U―18プレミアリーグ クラブ、高校を合わせたユース世代の最高峰リーグで00年から現行方式に。全国を東西2ブロックに分け、各10チームがホーム&アウェーで18試合を戦い、東西の優勝チームを決定。両チームでチャンピオンシップを行って王者を決める。リーグはピラミッド式で、全国を9ブロックに分けたプリンスリーグ、47都道府県リーグが存在。下位2チームは自動降格するなど毎年入れ替えも行われる。

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2015年4月11日のニュース