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大久保 1トップ先発をおねだり「1回でいいからやらせて」

[ 2014年6月7日 05:30 ]

ボール回しで笑顔を見せる大久保(左奥は柿谷)

 ザック監督、1回やらせて!米国合宿中の日本代表は6日(日本時間7日)、フロリダ州タンパでザンビア代表と親善試合を行う。12日に開幕するW杯前の最後の国際Aマッチを前に、FW大久保嘉人(31=川崎F)が1トップでの先発を直訴。最も自信のあるポジションで勝負するため、アルベルト・ザッケローニ監督(61)に最後のお願いをした。チームは7日(同8日)に決戦の地ブラジルに移動する。

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 後悔しないため、本音を吐き出した。ザンビア戦に向けた前日練習を終え、大久保がザッケローニ監督に心の底からお願いした。「やっぱり(先発から)1番前でやってみたいというのはある。前ならもっとチャンスが来るから、1回でいいからやらせてほしい。最初から真ん中にドンといたい」。W杯開幕を目前に控え、本職である1トップでの先発を熱望した。

 現在は1トップ、トップ下、左右MFのジョーカー的存在。5月27日のキプロス戦は後半13分から1トップで途中出場、2日のコスタリカ戦は右MFで前半に出場してテストされた。ともに精度の高いプレーで流れを呼び込んだが、大久保は「ピッチに立つ前は不安しかなかった」と振り返る。途中出場や2列目は所属する川崎Fで経験しておらず、しっくりくるのはやはり1トップでの先発。コスタリカ戦はぶっつけ本番で右MFに入っただけに「1トップは練習で1回もやってないけど、何があるか分からないので準備しておくよ」と諦めていない。

 信頼関係が築けたからこその、訴えだ。昨季Jリーグでゴールを量産しても代表に招集されず「あのおっさん何を見てるんかね」とザッケローニ監督をおっさん呼ばわりしてケチを付けたこともある。だが、サプライズ選出後に実際に触れ合い、指揮官の人間味を知った。コスタリカ戦後には「良かったぞ」と直々に褒められて抱擁をかわした。4日夜には宿舎に隣接するビーチの米国屈指とされるサンセットを肩を並べて見て交流を深めた。「ザックさんが一番、喜んで(日の入りの)写真を撮っていたよ」。鹿児島・指宿から続く2週間以上の合宿を通して本音を言い合える間柄になっていた。

 1トップには柿谷、大迫がいるが、大久保は「普通にやれば負けない自信はある」と言い切る。ザンビア戦は14日のW杯1次リーグ初戦で対戦するコートジボワールを想定。07年10月7日のエジプト戦で国際Aマッチ初得点を含む2ゴールを決めるなどアフリカ勢との相性は良く「身体能力は高いけど、1発で飛び込んで来るので、そこをかわせば問題ない」と攻略イメージはできている。1トップで先発するという思いは届くのか。ザック監督、1回でいいからやらせてあげて!

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2014年6月7日のニュース