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広島・塩谷サプライズ弾 ザック監督の前で強烈ボレー 

[ 2014年5月11日 05:30 ]

<広島・清水>前半14分、CKから先制ゴールを決めた塩谷

Jリーグ第13節 広島1―1清水

(5月10日 Eスタ)
 日本代表のザッケローニ監督が、W杯メンバー発表前の最後の視察地に選んだ広島で、期待の攻撃的DFが結果を残した。前半14分、森崎浩の蹴り込んだ右CKがゴール前の混戦を経て逆サイドまで流れると、満を持して待ち構えていたのが塩谷だ。

 「ああいうところにこぼれると思っていた。コースは見えていました」とストライカー並みの嗅覚で右足ボレーで強烈にインパクト。ニアサイドを鮮やかに抜く先制点はチーム得点王に躍り出る今季5点目となった。

 後半に入るとACLとの過密日程を戦うチームの運動量が激減し、7分に同点に追いつかれた。その後も劣勢に立たされる展開の中、背番号33のDFは1メートル93の清水FWノヴァコヴィッチと渡り合い、機を見た攻撃参加で相手ペナルティーエリア内まで進入した。放ったシュート4本は両チーム最多。森保監督は「攻撃に厚みをもたらしてくれたし、守りでも体を張っていた」と評価した。

 今季は開幕のC大阪戦で決めた決勝点を皮切りに、3バックの一角とは思えぬシュートセンスで得点を重ね、4月上旬の日本代表候補合宿にも初招集された。その後はACLとリーグ戦で毎週2試合をこなす“9連戦”を経験。「全然ダメ、というのが正直な気持ち。代表に呼ばれてからのパフォーマンスには満足していない」と高みを目指しているからこそ、不満の思いが口をつく。

 しかし代表DF陣にケガ人が続出する中、センターもサイドもこなすマルチな能力とその攻撃力は魅力だ。きょう11日はACL決勝トーナメント1回戦第2戦の舞台・シドニーへ出発する。遠くオーストラリアの地で運命のメンバー発表を待つ。

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