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長谷部 ケガ押し強行フル出場 ザックジャパンに吉報

[ 2014年5月11日 05:30 ]

<シャルケ・ニュルンベルク>ヘディングでボールをはじき出す長谷部

ブンデスリー最終節 ニュルンベルク1―4シャルケ

(5月10日)
 ブンデスリーガの今季最終戦が10日に行われ、2月28日に右膝を手術し、長期離脱していたニュルンベルクのMF長谷部誠(30)がアウェーのシャルケ戦にフル出場。公式戦17試合、140日ぶりの復帰戦となったが、試合は1―4で敗れて2部降格が決定した。マインツのFW岡崎慎司(28)はホームのハンブルガーSV戦で今季15点目をマーク。自身が持つ欧州主要リーグの日本人最多得点記録を更新した。

 ザックジャパンの主将にとって、複雑な思いの復帰戦となった。昨年12月21日のホーム・シャルケ戦以来、実に140日ぶりに公式戦のピッチに立った長谷部だが、奮闘も及ばずに5年ぶりとなる2部降格が決定。「自分ができることを考えてやっていくだけ」と集中を高めていたが、無念の結末となった。

 日本代表と同じ4―2―3―1の布陣でボランチの一角として先発すると、攻守にわたって走り回った。しかし、1部残留の懸かる大一番で前半から2失点。長谷部も後半開始直後にパスカットされ、カウンターを食らうなど精彩を欠く場面もあった。それでも、右膝手術からの復帰戦でいきなりフル出場。出番なしに終わったチームメートの清武は「ハセさん(長谷部)が試合に出られたことは良かった」と話した。

 万全ではないケガを押しての強行出場だった。日本国内でリハビリを続けていたがクラブからの招集要請を受けて4月25日に緊急渡独した。同29日から練習に参加。チームが16位に浮上した場合に行われる2部との入れ替え戦(15、18日)に向けて調整していたが、復帰戦は前倒しとなった。「とにかく今はクラブも大事な時期」。なんとか最終戦に間に合ったものの、勝利には手が届かず、17位で自動降格となった。

 W杯で躍進を目指すザックジャパンにとってはこれ以上ない吉報となったが、長谷部にとっては後味の悪いカムバックとなった。

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2014年5月11日のニュース