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本田の会見一問一答「自分が何者であるのかということを示したい」

[ 2014年1月8日 23:19 ]

ACミランの入団記者会見に臨む日本代表MF本田圭佑。右はガリアーニ副会長

 【本田の記者会見 一問一答】

――最初の数日間はいかがでしたか?サンシーロにもお見えになり、ミラネッロの練習場でも過ごしたと思いますし、チームの面々とももうお会いになったでしょう。最初の数日間はどんな印象ですか?一人の少年として率直に答えてください。

 とてもワクワクしています。毎日毎日幸せです。

――10番という背番号の意味も十分理解していますか?

 私の夢が現実のものになるとわかったとき、本当にうれしかったです。12歳のときに、いつかサッカー選手としてセリエAでプレーをしたいと作文に書きました。背番号10番を付けたいと書いたのです。ですから、本当にここに来たいと思っていました。10番が本当に欲しいと思っていましたから、10番の背番号が付けられるとわかったとき本当にうれしかったです。ここまでの移籍も、いろいろな形で支援して頂いた方、ダンビンチさん、ガリアーニさんそしてまた兄弟、家族にも感謝をしたいと思っています。ですから、自分が何者であるのかということをピッチで示したいと思います。さっきのビデオでご覧いただいたと思いますが、私のキャリアはここで終わるのかどうか。最後のキャリアかも知れませんが、でもそれが今日始まったばかりですから、頑張りたいと思います。

――サッスオーロ戦には出られると思いますか?

 まだ出られるかどうかはわかりません。一カ月試合に出ていません。そしてACミランというのはビッグクラブですから、本当に準備をしないといけないと思います。試合に出るまでにちょっと時間が必要かもしれません。

――他にもいろいろなクラブがあるのに、どうしてミランが夢だったんですか?そして、ミランの過去の選手の中で、どういった選手が一番心に残っていますか?そして、この新しいチームでどのようにプレーしていきたいと考えていますか?

 ミランに来てまず、チャンピオンになりたいと思っていました。とにかくまず、チャンピオンズリーグに勝つこと。それだけしか考えていないです。

――ミランの過去の選手の中で、好きな選手、尊敬している選手はいますか?

 もう、すべての選手を知っています。子どもの頃からテレビでずっとミランの試合は観ていました。毎週毎週試合を観ていたのです。セリエAというのは、日本でもその当時から一番有名な世界最高のリーグでした。ですから一人の選手を挙げるというのはちょっとできないです。もう、大好きな選手がたくさんいまして、多くいすぎて挙げられないくらいです。

――コンフェデレーションズカップでも見せて頂きましたけれども、CSKAモスクワの最後の試合を見ているとすごく成長しているように思えます。ロシアにいたときからすごく成長していると思うんですが、ミランの中でさらに何を学びたいですか?技術的、そして戦略的な面でもどういったところを学んでいきたいと思っていますか?

 いろいろな期待があるということはわかっています。ですからその期待に合うような、期待を満足させるようなことをしないといけないと思います。アシストもゴールもしっかりと決めていかないといけない。そのためにもちろん最善は尽くしていきます。チームのために何か特別なことというか、とにかく最善を尽くすことだと思います。

――ミランはこのシーズン低迷していて、そしてチャンピオンズリーグにミランからは出られない、そういった状況ですが?

 先ほども言った通り、ゴールをしっかりと決める。アシストもしっかりと決める。そしてディフェンスも。とにかくできることは全部やっていこうと。先ほども言った通りです。それに加えて、チームがそんなに今悪い状態だとは私自身は思っていません。それから、私自身も今調子が良いですし、もしプレーができれば、どうやったらチームのメンバーとうまくかみ合ってプレーできるかというイメージは持っているつもりです。プレーをしながらいろいろ改善も加えていけると思います。プレーしていければもっと良くなると思います。

――ミランにやってきたことは、あなたのキャリアにとってどんな意味があるのでしょうか?また、あなたの個人生活においてもどんな重要性があるのですか?

 いろいろなインタビューの中でそういう質問を受けてきました。私自身にとって、必要なのはサッカーをするということだけなので、どこの街に住むかということはそんなに大きなことではないと思います。どこに住んで、どこでやったとしても、しっかりとトレーニングをして、休養も取って、そして試合に勝つ。ベストを尽くす。それが今の自分の生活の中で、一番重要なことです。そして、クラブも私自身にいろいろなサポートをしてくれているということもわかっています。

――特に早くプレーしたいというチームメイトはいますか?そして、どのポジションでプレーしたいと思いますか?

 どのポジションでもプレーはできます。もし、ただ選べるとしたらトップ下を選びたいと思います。ストライカーの下ですね。これは自分の一番得意なポジションだと思っています。

――サッカーに集中するという話がありました。そしてまた、常にサッカー選手としての自分をいろいろと語られていますよね。そしてまた、サッカー選手として常に行動しているように見えますが、それは純粋になんでしょうか。それとも意図的にそういう風にしていることなんでしょうか?例えば、サッカーに集中している。そして、常にサッカーのことばかり考えて、結果を求めている。これはキャラクターなのでしょうか。それとも、あえて無理にそうしているのでしょうか。それは療法だと思いますが。

 こういう性格は生まれついてのものなんです。それに加えて、今のような行動の仕方ができるようにと自分自身で律してきたこともありますから、両方だと思います。

――あなたは日本では大スターであることは知っていますが、ベッカムと同じ扱いをここでも受けたわけです。しかし、この大きなプレッシャーというのは、あなたにとってどのようなものでしょうか?

 自分が何をしなければいけないか。それはピッチでしっかりと受け入れていかなければいけないと思っています。それに加えてもちろんファッションということも好きですし、それから子どもたちに夢や勇気を与えるということも好きだし、自分の仕事だと思っています。それから、プロのサッカー選手というのはこういうものなのだと模範として示せればいいと思っています。それが自分の目指す姿だと思っています。

――ロシアのサッカーとイタリアのサッカー、そして日本のサッカーの違いは何ですか?そして、イタリアで、ミランでプレーする中で、一番最初の大きな問題は、あるとしたら何だと思いますか?

 イタリアのサッカーというのは、ディフェンシブでそしてまた戦術が非常に細かいということが言えると思います。自分自身の強みは攻撃だと思っているのですが、イタリアでサッカーをする際にはディフェンダーもいろいろとサポートしなければいけないと思うので、90分の中で何ができるかということをしっかりと理解して学んでいく。そういう態度で臨みたいと思います。

――どれくらいのクラブからオファーを受けましたか?そして、ACミランを選んだ理由は何ですか?

 心の中のリトル本田に「どのクラブでお前はプレーしたいんだ」と聞いたんです。そうしたら、「ACミランでプレーしたい」と答えたんです。こういう経緯があってACミランに決めたんです。

――どうしていつもサングラスをかけているのですか?何か視力に問題があるのですか?

 この質問、1000回以上聞いた気がします。これはただのファッションです。まあ天気が気になると、太陽が気になるとかじゃなくて、ファッションでそうしているのです。いつも答えている通りです。

――侍精神というのは一体何でしょうか?日本の方たちは「本田はミランに、そしてイタリアに侍精神をもたらす」と言っているのですが、この侍精神というのは何か説明して頂けますか?

 私は侍に会ったことがないんです。ですから、侍魂というものがあるのかどうか、それはなんとも言えないんですが、ただ日本の男性というのは、決してあきらめません。強い精神力を持っているのが日本男児なんです。そして、しっかりと規律を重んじるということ。それは私自身も常に大事にしようと考えています。こういう精神もピッチで示したいと思っています。それが、侍魂なんじゃないでしょうか。

――先日、ガリアーニ氏の横でこの間試合を観戦していましたが、落ち着いていましたね。

 まだ始まったばかりなので、全てに満足するというわけにはいきません。今日からトレーニングもしていかなければいけない。それからチームのために結果も出さなければいけないということを、ずっと考えていました。前回のアタランタ戦勝ったのは嬉しかったのですが、でもそれは自分が勝ったわけではない。もちろん、嬉しかったけれども、これからやらなければいけないことがあるので、そんなに喜ばなかったんです。

――ミランについて長友選手から何か言われていましたか?何かミランでプレーすることに関して言われていましたか?

 長友選手からはイタリアのファン、イタリア人はサッカーを良く知っている。そして、うまくいかないととにかくボロクソに言われるということを教わりました。ですから、常に良いプレーをしていかなければいけない。これがこれからの自分の任務になると感じました。

――どのように8月から12月の間を過ごしていたのでしょうか?ミラネッロはあなたをすぐにでも移籍させたいとして動いていたわけですが、それがうまくいかなかったわけですが。

 そんなに難しいということはなかったです。もちろん去年の8月に来られればもっとよかったかもしれませんが、それでも当初はCSKAモスクワの選手でしたから、そこでベストコンディションを整えるということ、チームのために戦うということを最優先していました。

――今年はW杯がありますが、それはあなたにとっとどのような意味があるのでしょうか?コンフェデレーションズカップではイタリアとも戦いましたね。W杯でイタリアと日本の対戦があった場合、何ができると思いますか?

 コンフェデレーションズカップではイタリアに負けました。W杯ではイタリアを負かしてやろうと思っています。まあ、まずはグループリーグを勝ち上がってからということになりますが。ですから、ぜひW杯ではイタリアと試合をして、勝ちたいと思っています。

――ザッケローニ監督はミランというクラブについて、そしてイタリアのサッカーについて、何か助言はありましか?

 ザッケローニ監督からは、ミランというクラブは本当にイタリアのトップ中のトップクラブだと。全てがトップのチームなんだという風にアドバイスを受けました。でも、全ては始まったばかりだから、とにかくまずは、しっかりとプレーをして、そのペースを維持していくことだという風に、監督からはアドバイスを受けました。

――ミラノで数日間過ごしてみてどうでしょうか。ミラノでどんな風に過ごしたいと思っていますか?

 とってもきれいな街ですよね。古い建物がたくさんあって、日本とは風景が全く違います。レストランにも何件か行きましたが、食べ物もとても美味しくて気に入りました。いくつか面白いところも行ってみたいですし、おすすめのレストランがあったら教えてください。ぜひ行ってみます。

――カカー、バロテッリについてどう思いますか?

 世界でもナンバーワンの選手だと思います。二人とも世界でも最高クラスです。そうした選手と一緒にプレーできることは本当にうれしく思います。いろいろ学びたいと思っています。彼らと一緒にプレーすることによっていろいろ勉強もできるでしょう。もし、うまくプレーができれば、今年は難しいかもしれないですが、来年はチャンピオンになれると思いますから。そういう点で、いろいろと楽しみです。

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