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初の“母国”撃破へ ザックジャパン3つの推し材料

[ 2013年6月19日 06:00 ]

練習を見つめるザッケローニ監督。左は全面支援を約束した原技術委員長

コンフェデ杯1次リーグA組 日本―イタリア

(6月19日 ブラジル・レシフェ)
 日本代表は19日(日本時間20日)、レシフェでイタリア代表と対戦する。アルベルト・ザッケローニ監督(60)は、待ちに待った母国との初対戦で1トップに前田遼一(31=磐田)を起用し、従来通りのシステムで臨むことを決断。日本協会からの全面支援も受け、知り尽くした相手に3年間の成果をぶつける。

 就任36戦目にして実現した母国との初対戦。ザッケローニ監督はこの瞬間をどんなに待ち望んだことだろうか。親善試合を含め、対戦を拒まれ続けたイタリア戦。初戦のブラジル戦は0―3で完敗だったが、指揮官の視界は希望に満ちあふれていた。

 (1)戦い慣れた戦術 日本代表はレシフェ移動前の17日、ブラジリア郊外の消防訓練施設で練習。関係者によると、指揮官は就任3年で築き上げた従来のシステムに戻し、繰り返し戦術確認を行ったという。2つの失敗が指揮官の脳裏をよぎっていた。5月30日のブルガリア戦。前半に「3―4―3」システムを投入したが、全く機能しなかった。15日のブラジル戦では「裏のスペースで勝負」する狙いから、1トップに岡崎を起用。だが、直前の練習でも全くやっておらず選手も戸惑った。その反省から、17日の練習では1トップに前田を戻し、右MFに岡崎を配置。原点回帰の布陣なら選手も迷いなくピッチに立つことができる。

 (2)知り尽くした母国 日本代表監督就任後も、欧州組の視察を兼ね何度も母国に帰国しており、セリエAの情報は完璧にインプット。敵将のプランデッリ監督は「何か仕掛けてくるはず」と警戒を強くしている。GKブッフォン、MFマルキジオらユベントス時代に指導した選手もおり、相手の特徴は熟知。イタリア代表も12年欧州選手権で直接視察した。DF内田も「うちもスタッフがイタリア人だから大丈夫でしょ」と絶大な信頼を寄せるように、他国との対戦以上に緻密な情報と対策を練ることが可能だ。

 (3)完全支援 日本協会も全面的に後押しする。既に契約はW杯終了まで更新。コンフェデ杯の結果にかかわらず本大会まで指揮を継続するかの問いに、原技術委員長はあらためて「そりゃそうだよ」と断言した。イタリア初の撃破へ、ザッケローニ監督は自身にとって特別な試合で巻き返しを図る。

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2013年6月19日のニュース