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浦和 得点力UPは至上命令 興梠「求められるものは分かっている」

[ 2013年2月16日 14:24 ]

練習後、槙野(左)とじゃれ合う興梠

J1注目の男 浦和FW興梠慎三

 浦和はこのオフ、日本代表クラス4選手を補強し、移籍市場の主役を演じた。ペトロヴィッチ監督の愛弟子で指揮官のサッカーを熟知する広島のDF森脇、仙台からMF関口、柏からDF那須を獲得。そして得点源として大きな期待がかかるのが鹿島から加入したFW興梠慎三(26)だ。

 昨季はMFマルシオ・リシャルデスの9得点がチームトップ。本来はドリブラーながら不慣れな1トップに入ったFW原口は6得点で、FWポポ(現J2神戸)も3得点に終わった。得点力アップは至上命令で、興梠も「FWなんで求められるものは分かっている」。早くもエースの自覚を漂わせている。

 最大の持ち味は動きだしだ。一瞬のスピードを生かしてマークを外し、少ないボールタッチでゴールを陥れる。その動きは昨季MVPと得点王を獲得した広島のFW佐藤と似たスタイルで、3、4人が絡む連動性が生命線となる“ミシャ(ペトロヴィッチ監督の愛称)サッカー”にも適応。1月29日の大分との練習試合で早速ゴールを決めた。本人は「まだまだ。もうちょっと動きだしを良くすれば、マルシオや(柏木)陽介から良いボールが出てくる」と反省の弁が口を突いたが、指揮官は「われわれが必要とする選手で、機能するところを見せてくれた」と合格点を与えた。

 今季、浦和は5年ぶりにアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に出場する。「ACL出場は魅力的」と国際大会を求めて移籍を決断した興梠にとっても待ち望んだ舞台だ。鹿島では3連覇に貢献するなど勝者のメンタリティーも持ち合わせている男が浦和を再びJリーグ、そしてアジアのトップへと押し上げる。

 ◇興梠 慎三(こうろき・しんぞう)1986年(昭61)7月31日、宮崎県宮崎市生まれの26歳。鵬翔から05年に鹿島に入団し今季から浦和。日本代表では12試合0点。J1通算192試合49得点。1メートル75、67キロ。利き足は右。

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2013年2月16日のニュース