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歴史を動かせ!カズ W杯初ゴールで初勝利&初決勝Tだ

[ 2012年11月7日 06:00 ]

ロドリゴ監督(後方)の見守る中、小森コーチ(右)をかわしてゴールに迫るカズ

フットサルW杯1次リーグC組 日本―リビア

(11月7日 バンコク)
 カズが日本フットサル界の歴史を変える。フットサルW杯史上初の1次リーグ突破を懸けるC組の日本代表は7日、バンコク市内でリビア代表と激突する。三浦知良(45=J2横浜FC)は6日の公式練習後、ブラジル時代を知る35歳の男性と23年ぶりの再会を果たし、士気を高めた。公式練習ではセットプレーから鋭いシュートを連発。W杯初勝利、初ゴール、そして決勝トーナメント進出を目指す。

 バンコク市内の試合会場で公式練習に汗を流した後だった。カズのテンションが一気に高まった。フットサルW杯の大会ボランティアを務めるブラジル人のパブロ・オリベイラ氏(35)と23年ぶりの再会。さすがのカズも目を丸くした。「僕がコリチーバにいた頃、会ってるんだよ」。興奮を隠しきれなかった。

 カズがコリチーバに在籍したのは89年。当時12歳のパブロ氏は下部組織に所属、公式戦のエスコートキッズ(選手入場で共に入場する子供)としてカズに手を引かれた経験があるという。「(カズは)僕のアイドルだった。覚えていてくれた。体が大きくなったねって。信じられない」と同氏。カズにとっても、パラナ州選手権優勝に導き、翌年に実現する名門サントス移籍への足掛かりを築いたクラブで感慨深げだった。

 もはやカズの足跡は世界中に刻まれている。シドニーFCでプレーした05年にもシドニー市内のブラジル料理店でサントス時代(90年)のカズを知る店員と遭遇。感動したカズは直後のアデレード戦で2発。王国ブラジルで確かな自信をつかみ始めた“22歳のカズ”を知るパブロ氏との出会いは、まさに吉兆となりそうだ。

 勝てば、日本史上初のW杯1次リーグ突破へ大きく前進する。リビアが4日のブラジル戦で0―13と大敗したため下馬評は日本有利の声が圧倒的だ。だが「アフリカ王者だし、昨夏の親善試合では負けている(1敗1分け)。油断する理由は見当たらない」とカズ。1時間の公式練習では最後まで複雑なサインプレーが絡むセットプレー練習に取り組みW杯初勝利&初ゴールのイメージを膨らませた。

 在留邦人の多いバンコクでの一戦には2000人近い日本人と、りさ子夫人も駆け付ける。V候補ポルトガルから貴重な勝ち点1をもぎ取り、第3戦ではブラジルと日本が大勝すれば、1次リーグC組を2位突破の可能性も出てきた。「自分たち次第で道は開ける」とカズ。世界に足跡を残してきたキングが、日本フットサル史に新たな一ページをしるす。

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2012年11月7日のニュース