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“切り札”大津弾!本番へ仮想スペインに劇勝締め

[ 2012年7月22日 06:00 ]

<日本・メキシコ>後半、勝ち越しゴールを決めた大津は雄叫びを上げる

国際親善試合 日本五輪代表2-1メキシコ五輪代表

(7月21日 ノッティンガム)
 ロンドン五輪に臨む関塚ジャパンが本番前最後の試合を勝利で締めた。21日に北中米予選1位のメキシコと対戦し2―1で競り勝った。前半1分、MF東慶悟(22=大宮)が先制ゴールを決めると、1―1の後半42分には途中出場したFW大津祐樹(22=ボルシアMG)の豪快なボレー弾で勝ち越した。初戦のスペイン戦(26日)を想定した強豪を破り自信と勢いをつけて五輪に挑む。

 英国の乾いた空気を切り裂いた。関塚ジャパンに自信と勢いをつける、鮮やかな一撃だ。1―1で迎えた土壇場の後半42分、大津が相手のクリアボールに反応する。次の瞬間、右足一閃(せん)。豪快なボレーシュートが20メートル先に向かった。相手GKの伸ばした右腕をかすめ、サイドネットに突き刺さった。

 「あざーっす。いやーもう、自分で想像してた通りの軌道に行って、いいゴールになったんで良かったっす」。“チャラ男”を自任するストライカーの口ぶりは劇的ゴールで一層、滑らかになった。五輪仕様の真っ赤な戦闘服に身を包み、会心の笑みが止まらない。

 燃えに燃えていた。仮想スペインと位置づけられたメキシコ戦。1トップを永井に譲り、大津はベンチスタートとなった。「途中出場は自分の中で非常に燃えてたので…」。口調は軽いが、悔しくないはずがない。ここ2試合は、19歳の杉本も連続ゴールを決めるなど売り出し中だ。「危機感はない」とうそぶくが、この一戦に懸ける思いは誰よりも強かった。

 初戦のスペイン戦まで4日。大津は「先発で出たい気持ちもある」と“スクランブル態勢”で準備を整える。先発でも、スーパーサブでも大きな力になる。大津が関塚ジャパンを加速させた。

 ◆大津 祐樹(おおつ・ゆうき)1990年(平2)3月24日、水戸市生まれの22歳。鹿島アントラーズノルテ、成立学園を経て、08年に柏入り。11年7月、ドイツ1部ボルシアMGに移籍。J1通算57試合6得点、J2通算9試合1得点。五輪予選3試合2得点。中性的な顔立ちで、自他ともに認める「チャラ男」キャラ。1メートル80、73キロ。利き足は右。

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