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柏 耐えて再奪首!史上初の“連覇”見えた!

[ 2011年10月17日 06:00 ]

<柏・山形>山形を破り首位に立った柏イレブンはサポーターと万歳して喜び合う

J1第29節 柏1―0山形

(10月16日 柏)
 J1昇格1年目の柏がG大阪を抜いて首位に返り咲いた。前半33分、DF増嶋竜也(26)が獲得したPKをMFジョルジ・ワグネル(32)が決めて先制。この1点を守り切り、約2カ月ぶりの首位に躍り出た。昨季J2で優勝してJ1復帰を果たしており、史上初のJ2&J1連覇が見えてきた。

 きっちり守り勝った。試合終了のホイッスルが鳴ると、西日の差すスタンドは歓喜に包まれた。8月20日以来、約2カ月ぶりの首位奪回。選手とサポーターは一体となって喜びをかみしめた。

 降格圏内の山形をホームに迎えた一戦で、したたかに勝ち点3を積み上げた。決勝点となったジョルジ・ワグネルのPKを引き出したのはDF増嶋だった。「一度(相手守備陣に)引っ張られていたので、次も来ると思ってファーサイドからニアサイドに入って倒れました」とニヤリ。ペナルティーエリア内で巧みに反則を奪い、得点へとつなげた。

 “二度目の正直”だった。9月25日の大宮戦でも勝てば首位だったが、残留争いを繰り広げる相手に1―3で敗れた。「大宮戦のようなミスをしないように、忍耐と頭を使うことを選手に言ってきた」とネルシーニョ監督。この日はMFレアンドロ・ドミンゲスを出場停止で欠き、本来の攻撃力が影を潜め、シュートは計4本。それでもボールを終始支配し、カウンター攻撃にも対応して山形の後半のシュートを1本に抑えた。指揮官の意図に選手が応え、きっちりと1点を守り切った。

 初優勝が見えてきたが、チームの雰囲気は変わらない。選手らは15日の名古屋―G大阪戦をクラブハウスでテレビ観戦したが、首位のG大阪が敗れても興奮することはなかった。北嶋は「ずっと続けてきた俺らのサッカーをするだけ」と平常心を強調した。

 J2を制した昨季に続く2年連続の頂点へ。ネルシーニョ監督は「われわれは勝って経験を積んでいる。メンタルでの不安はない」と自信たっぷりだ。残り5試合。J2王者がJ1のタイトルも力ずくで獲りにいく。

 ≪残り5試合で首位は昇格チーム初≫柏が山形を下し、第20節以来の首位に立った。柏は今季J2からの昇格チームながら残り5試合時で首位。J1に昇格したシーズンに最も遅くまで首位にいたのは94年の平塚(現湘南)で、第2ステージ残り5試合時で首位に立った例があり、柏はこれに並んだ。平塚は次節に2位に転落しているが、柏はどうなるか。ちなみに1シーズン制となった05年以降、残り5試合を切ってからの昇格チームの最高順位は昨季C大阪の3位(最終)で、柏は現時点ではこれを上回った。

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2011年10月17日のニュース