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2列目の流動性に課題…清武はもっとポジションチェンジを

[ 2011年9月3日 14:09 ]

<日本・北朝鮮>後半、安英学(左)と激しく競り合う清武

W杯アジア3次予選グループC 日本1-0北朝鮮

(9月2日 埼玉)
 北朝鮮に苦戦しながらもW杯アジア3次予選で白星スタートを切ったザックジャパンを、スポーツニッポン新聞社評論家の名波浩氏(38)が分析。元日本代表MFの同氏は本田、長友の穴を埋める主将のMF長谷部の存在感を高く評価した。

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 ケガで本田、長友が不在だったことで、攻撃の“スイッチ”を入れるべき場面がチームとして分かりづらい印象を受けた。その中で、後半にドリブル突破で攻撃のスイッチを入れようとしていたのが長谷部。本田、長友とプレースタイルは違うが、前への推進力をチームにもたらすことで攻撃を活性化させていたし、アクセントにもなっていた。主将としてチームを引っ張る意味でも「絶対に勝ち点3を獲るんだ」という決意が見えた。

 前半は日本の攻撃にスピード感がなかった。その大きな要因は、ボランチの遠藤と長谷部からの縦パスが相手から警戒されて消される場面が多かったこと。そのため横パスを出さざるを得なくなり、トップ下の柏木らに効果的なクサビのパスが入らなかった。

 本田はバイタルエリアで相手選手を1人、2人と背負ってボールをキープして、味方のために時間をつくることができるが、柏木はタイプが違う。流動的によく動いてボールがあるサイドに顔を出していたが、縦パスが通らず良い形でボールを受けられなかった。

 引いて守る相手を崩すために、今後の課題は2列目の流動性。途中出場の清武は緊張もあったと思うが、右サイドに固定されていた印象で、もっとポジションチェンジを行った方が香川、岡崎もより生きてチャンスが生まれると思う。 (元日本代表MF)

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2011年9月3日のニュース