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就任1年目指揮官が名門再生!ミラン7季ぶりV王手

[ 2011年5月3日 06:00 ]

<ACミラン・ボローニャ>ピッチ脇で激しくジェスチャーするアッレグリ監督

セリエA ACミラン1―0ボローニャ

(5月1日)
 セリエA第35節の7試合が1日に行われ、首位ACミランがボローニャを1―0で下し、今季初の5連勝で7季ぶりの優勝に王手をかけた。就任1年目のマッシミリアーノ・アッレグリ監督(43)が大型補強のチームをまとめ上げて優勝17回の名門を再建。次節7日のローマ戦で引き分ければ優勝が決まる。
【日程&結果 順位表】

 ACミランのホームが祝賀ムードに包まれた。2位インテル・ミラノと勝ち点8差。直接対決の結果で宿敵を上回り、残り3戦で勝ち点1を加えれば優勝だ。アッレグリ監督は「99・99%われわれのもの。次節のローマで決めたい」と笑った。

 開始8分で先制したこの日は追加点こそ奪えなかったが、得点したフラミニやトップ下のボアテングが中盤から攻撃に参加し、終始ペースを握っての快勝。通算61得点はインテルに1点及ばないが「リーグ2位の得点力を持つ攻撃陣と最少失点(23)を誇る守備陣がいる」と誇らしげだった。

 08~09年に監督としてセリエAに初挑戦したカリアリでは限られた戦力で9位と健闘。優勝したインテル・ミラノのモウリーニョ監督(当時)を抑えてリーグ最優秀監督に選ばれ、今季のミラン監督就任へ道を開いた。

 経験不足も指摘されたが、09年までミランを率いたチェルシーのアンチェロッティ監督を訪ねるなど知識を吸収。速攻に合わないと判断したロナウジーニョ(現フラメンゴ)を控えに回すなど名前にとらわれない起用法でチームを掌握した。成功には「大きな投資があった時期に就任できて幸運」と謙遜するが、起用法にうるさいイブラヒモビッチやカッサーノら新加入のスターと既存戦力を柔軟な起用法で共存させたのは監督の力量だ。

 誠実な人柄で選手と対話を図り、一時衝突したベテランのシードルフは「気持ち良く練習させてくれるし、戦術の哲学も明確」と称賛。控えDFジェペスまでもが「選手を尊重して、全員が構想内にいることを信じさせてくれる」と信頼する。

 チーム再生で優勝は目前。「来季は欧州CLが目標」。指揮官は手応えとともに先を見据えた。

 ◆マッシミリアーノ・アッレグリ 1967年8月11日、イタリア・リボルノ生まれの43歳。ペスカーラなどでMFとしてプレーし、03年から下部リーグで監督生活を開始。08年にカリアリの監督に就任するとセリエA1年目で9位に入り、リーグ最優秀監督に選ばれたが、2年目の10年4月に解任。同6月にACミランの監督に就任した。

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