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西武台初の8強!清水2発で“本拠”を魅了

[ 2011年1月4日 06:00 ]

<作陽・西武台>前半22分、先制ゴールを決める西武台・清水

 第89回全国高校サッカー選手権第4日は3日、NACKほかで3回戦8試合が行われ、西武台(埼玉)がエースの2発で初の8強入りを果たした。前回大会の2回戦で負けた作陽(岡山)とのリベンジマッチに2―0で完勝。大宮入りするFW清水慎太郎(3年)が3戦連続4発となるゴールを前半22分と後半21分に決め、逃げ切った。前回優勝の山梨学院大付(山梨)は駒大高(東京B)に1―0で辛勝。滝川二(兵庫)は青森山田(青森)を2―0で下し、8強入り。準々決勝は休養日を挟み、5日に2会場で行われる。

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 まさに名刺代わりの1発、いや2発だ。卒業後の大宮入りが決まっている清水が、その大宮のホームで千両役者ぶりを発揮した。
 県大会準決勝の武南戦でも2点をマークした相性のいいスタジアムで再び2点を決め、NACK5スタジアムではこれで2戦4発。今大会でも3戦4発の清水は「ここはやりやすいし、ここで負けたら最悪のイメージで(プロに)行くことになる。良かったです」とプロゴルファー石川遼似の笑顔でハニかんだ。
 前半22分に挙げた先制点はスケールの大きさを感じさせた。右サイドバックの沢本から出たロングボールに反応し、まずは右足で絶妙なトラップ。そこから体を反転させ、1回左足で触ってからスライディングしながら右足でゴールに押し込んだ。
 「あのトラップは完璧でした。体幹(トレーニング)は毎日練習前と後にやっている。体では負けたくありません」。浦和ジュニアユースからユースに上がれず西武台に進学したが、当時のメニューを引っ張り出して鍛えた努力が実った。1点目も、後半21分にMF阿部の左クロスに頭を合わせた2点目も、相手DFに囲まれながらのゴール。前回大会の2回戦で敗れた作陽に体幹の強さを見せつけ、最高の形でリベンジを果たした。
 埼玉県勢としても武南以来10年ぶりの8強入り。県勢29年ぶりの優勝まであと3勝だ。「大宮で待ってるぞ!」。大宮サポーターからのゲキにハイタッチで応えたヒーローには、プロ入りの前にまだ大仕事が残っている。
 ◆清水 慎太郎(しみず・しんたろう)1992年(平4)8月23日、埼玉県新座市生まれの18歳。小2でサッカーを始め、中学時代は浦和ジュニアユースでプレー。趣味はゲーム。背番号14は好きな選手の元フランス代表FWアンリにあやかった。家族は母と妹。1メートル76、68キロ。
 ▼作陽・野村監督 得点力の差が出ました。
 ≪西武台の全国高校選手権成績≫初出場の第83回大会で大分に2―2からPK勝ちした後、2回戦で藤枝東に0―2で敗戦。第88回大会は立正大淞南に2―1勝利の後、2回戦で作陽に1―2で負け

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2011年1月4日のニュース