×

本田“オレ様”復活!長友らをライバル視

[ 2010年7月12日 06:00 ]

モスクワに出発するCSKAモスクワ・本田

 日本代表MF本田圭佑(24)が11日、所属するCSKAモスクワに合流するため、成田発の航空機でモスクワ入りした。出発前の成田空港では、DF長友佑都(23=FC東京)ら今夏に新たに欧州移籍する日本人を強烈にライバル視。W杯ではチームプレーに徹して16強進出の立役者となったが、自我を前面に出すスタイルを復活させて、さらなるレベルアップを目指す。

 ジーンズにチェックのシャツといういでたちで成田空港に姿を現した本田の目は、完全に戦闘モードに切り替わっていた。報道陣から長友、川島、内田ら今夏に新たに欧州挑戦する日本代表選手に対するアドバイスを求められると「特にない。同じ代表の選手とはいえ、ライバルなので、負けないようにやりたい」と突き放した。W杯ではチームプレーに徹したが、大会が終われば話は別。本田は自らの成長のみを追い求める本来のレフティーに戻っていた。
 W杯では4試合2得点の活躍。16強進出の立役者となったが、PK戦で敗れた6月29日のパラグアイ戦後には「オレもまだまだもの足りないと感じた」と個の重要性を再認識した。昨年9月のオランダ戦で直接FKキッカーをめぐり中村と口論するなど本来は自我を前面に出すタイプだが、W杯期間中は協調路線に変更。一体感を重視してチームの躍進につなげた。だが、さらなるレベルアップには個の力を伸ばすことが不可欠。だからこそ、甘い仲間意識は捨てて原点に返った。
 自らの成長のため、指揮官とも徹底抗戦する構えだ。W杯前、CSKAモスクワではボランチ起用される機会が多く、スルツキ監督への不満を爆発させていた。1トップを務めたW杯で攻撃的位置での手応えを深めただけに「自分の好まないポジションを任されたら、監督には言います。ボランチはやらない」とボランチ断固拒否の姿勢を貫く考えを明かした。
 ACミラン、マンチェスターC、バレンシアなど複数のビッグクラブが獲得に動いているが、2000万ユーロ(約22億円)といわれる高額な移籍金がネックとなり、CSKAモスクワ残留の可能性もある。「今やれることをしっかりやって次の試合に向けて準備したい。それが4年後につながる。モチベーションは高い」。12日からチーム練習に合流予定で、14日のロシア杯トルペド戦についてはロシア到着後「(出場するかは)監督と話し合って決める」と話した。14年W杯ブラジル大会に向け、日本の新エースが再びわが道を歩きだした。

続きを表示

2010年7月12日のニュース