×

本田見せ場はミドルだけ…存在感発揮できず

[ 2010年6月5日 06:00 ]

<日本・コートジボワール>ファウルをとられ悔しがる本田圭佑

 【W杯強化試合 日本0―2コートジボワール】日本代表MF本田の見せ場はたった一度だけだった。0―1の前半40分、FW岡崎が頭で落としたボールをペナルティーエリア外から左足ボレーで狙った。スタンドは沸いたが、シュートはゴールの上へ外れた。

 「ミートはしていた。でも、結果はしっかりと受け止めないと。こういう相手だと、オレのレベルではシュートを打たせてくれなかった」
 中村に代わり攻撃の軸として指名された。しかし、右サイドから好機を演出することはできなかった。足もとにボールが収まらない。得意のミドルシュートを放つ場面もなく、存在感は全く発揮できなかった。3月3日のバーレーン戦(豊田ス)で1ゴールを決めたのを最後に4試合連続で不発。前半だけでベンチに下げられた。
 ただ、試合後の本田に暗さはなかった。完敗といえる内容にも、吹っ切れたかのように明るかった。前半28分に右サイドからの今野のアーリークロスに飛び込んだ場面を振り返り「カウンターが決まりそうな場面があった。そういうのは韓国戦とイングランド戦になかった収穫だと思う」と手応えも口にした。
 報道陣に対しては「みんな(W杯で)負けると思っているんでしょう?」と言い返す余裕も見せた。さらには「(カメルーンの)エトオが(日本戦で)3点取らないとダメというぐらいの雰囲気になってもいい。そういうのは駆け引きですから」と負けたことでカメルーンの油断を引き出す効果もあるとでも言いたげな口ぶり。南アフリカで結果を出すことがすべて。孤高のレフティーは自分に言い聞かせるかのように言葉を続けた。
 「ここまで来たら全員でポジティブに考えていかないといけない。バルセロナとやるわけじゃないから、付け入るスキはある」。本田が南アフリカでの逆襲を誓った。

続きを表示

2010年6月5日のニュース