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俊輔 完全移籍で横浜へ…今週中にも決定か

[ 2010年2月18日 06:00 ]

報道陣に話をする横浜・嘉悦社長

 エスパニョールの日本代表MF中村俊輔(31)の移籍問題で、横浜の嘉悦朗代表取締役社長(54)が17日、完全移籍での獲得を目指す意向を明らかにした。エスパニョールは期限付き移籍を希望しており、完全移籍のオプション付きの期限付き移籍でまとまる公算が大きい。同社長は近日中にも中村の代理人のロベルト佃氏と直接交渉することも明言。交渉が順調に進めば、今週中にも「横浜中村」が誕生する。

 横浜市内のマリノスタウンで報道陣に対応した嘉悦社長は「うちはボランティアでやってるわけじゃない。彼(中村)には長くクラブにいてもらうことを考えたい。そうしないと、腰掛けでW杯のためだけにってのは、それはどうなのかなあとサポーターも思う」と完全移籍での獲得を目指す意向を明らかにした。

 中村と昨夏から2年契約を結んでいるエスパニョールは、今夏までの期限付き移籍を望んでいるとされる。しかし、歩み寄りは可能だ。今後の交渉次第だが、今年6月末までの期限付き移籍に完全移籍のオプションを加えた契約になる可能性が高い。中村の今季年俸120万ユーロ(約1億5000万円、推定)の一部とレンタル料を横浜が負担するとみられる。嘉悦社長は「いろんなことを想定してシミュレーションをしている」と準備万端であることを強調した。

 嘉悦社長は、近日中にも中村の代理人を務めるロベルト佃氏と交渉を開始することも明らかにした。横浜は昨年6月の移籍交渉では正式合意寸前までいきながら、直前で破談となった。それだけに嘉悦社長は「二度と同じ過ちは犯せない」と強い決意を持って臨む。
 中村は現在、親会社日産以外の自動車メーカーのCMに出演しているが「日産もそんな懐の狭い会社ではない」と問題がクリアされたことを強調。「あまり時間をかけたくない」と迅速に交渉を進めることを断言した。早ければ今週中にも中村の7年半ぶりの古巣復帰が決定することになる。

 チーム内の受け入れ態勢も整いつつある。既に嘉悦社長は木村監督に中村獲得の意向を伝えている。リーグ開幕直前の補強となるが、木村監督は「(準備期間が短くても)レベルの高い選手は、周りが認める。チームのやり方や戦術もすぐに理解する」と歓迎する姿勢を示している。「横浜中村」誕生は秒読み段階といえる。

 ▼犬飼会長 (エスパニョールの)監督のやろうとしているサッカーとマッチしない、W杯までに試合に出られないと言うのなら、僕の立場だと、コンディション的にも試合に出られるところに行ってもらいたいと思う。

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2010年2月18日のニュース