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「言うことないよ、あんな試合」犬飼会長コメント拒否

[ 2010年2月3日 06:00 ]

<日本・ベネズエラ>後半、得点を奪えずがっくりの平山(右)ら日本代表イレブン

 国際親善試合「キリン・チャレンジカップ」は2日、大分・九州石油ドームで行われ、W杯イヤー国内初戦を国内組で臨んだ日本代表はベネズエラ代表を相手に0―0で引き分けた。右の攻撃的MFで先発出場したMF小笠原満男(30)はチャンスをつくり出し、後半14分から途中出場したFW平山相太(24)もアピール。新戦力は及第点の結果を出したが、ふがいない試合に日本協会の犬飼基昭会長(67)は激怒した。

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 スタジアムを後にする犬飼会長が吐き捨てた。「言うことないよ、あんな試合!」。普段、代表の試合後は必ず報道陣に対応する同会長だが、異例のコメント拒否で足早に車に乗り込んだ。

 日本協会のトップが怒り出すのも無理もない試合だった。W杯南米予選で敗退し、欧州組も不在の相手に13本のシュートを打ちながら無得点。主力メンバーを招集した試合としてはW杯イヤー初戦で、目標の「ベスト4」へ好スタートを切りたかったはず。だが、合宿での疲れが残っていたとはいえミスが多く、ほとんど決定的なチャンスをつくれない。岡田監督は「ベネズエラが素晴らしいプレッシャーをかけてくれた」と相手を褒めたが、お粗末な試合だったことは間違いない。

 岡田監督が指摘した問題点は、4人のMFの特徴だった。「中盤が、中でプレーする選手が多かった。中で1回(相手DFを)かわせても2回目、3回目はつぶされる。途中で対処法として“サイドバックを高い位置に持っていったら”とヒントを与えた。その後も我慢していたんだけど、後半途中に大久保をサイドに張るようにしたら、ある程度ボールが回せるようになった」

 小笠原、中村憲ら中央でボールを持つ選手ばかりだとピッチをワイドに使えず、プレスの厳しい相手には中央でつぶされてしまう。徳永や長友がもっと攻撃参加してサポートする必要があったが、コンディションと連係の問題からサイドのスペースを使うことができなかった。サイドに張り付く選手を中盤に入れることでピッチを広く使えるようになり、普段のサッカーを取り戻したが、遅きに失した。
 「ああいう形でプレッシャーをかけられたら、サイドに起点をつくって、サイドに落ち着きどころが必要になる。選手も感じているので修正は必要ないが、組み合わせは考える必要はある」。指揮官が痛感したのはサイドで起点になれる中盤の必要性。6日に開幕する東アジア選手権、そして大目標であるW杯南アフリカ大会に向けて、また大きな課題が見つかった。

 ▼ベネズエラファリアス監督 プレスをうまくかけられ、やりたい試合ができた。日本からイニシアチブも取れた。満足して国に帰れる。

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2010年2月3日のニュース