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1321日ぶり代表戦も…小笠原が“存在感”

[ 2010年2月3日 06:00 ]

<日本・ベネズエラ>前半、シュートを放つ小笠原

 【日本0―0ベネズエラ】右MFで先発した小笠原が、国内組の中盤で圧倒的な存在感を誇ってきた中村憲を押しのけた。試合がスコアレスドローに終わり「勝ちたかった。単純なミスも多かったし、もっとサイドを使えれば良かった」と悔しがったが、周囲が小笠原を生かそうとする姿勢を見せたことはチームの中心として認められた証だった。

 鹿島ではボランチを務める小笠原が攻撃で魅せた。前半16分だ。遠藤、中村憲を経由したパスをゴール正面で受け、右足でシュート。惜しくも相手GKに阻まれたが、確実に枠をとらえるなど攻撃面でチームをけん引した。後半14分に中村憲が途中交代するなど、停滞した攻撃陣の中でも小笠原の存在感は際立っていた。
 岡田監督が「中盤の選手が中(中央)でプレーする選手が多かった」と話したように、サイドで起点となれるMF中村が不在の状況での試合運びに課題を残した。中央に絞る小笠原と中村はプレースタイルが違うため、今後は小笠原とスタイルが同じ中村憲と中盤の枠を争っていくことになりそうだ。
 岡田ジャパン初戦で存在感を発揮できたのも、指宿合宿でのコミュニケーションの成果だった。「ここ(日本代表)はここのやり方があるから、それに従うべき」とチームコンセプトを早く理解するためにベテラン、若手問わずに自ら歩み寄って対話した。DF長友が「自分が裏に抜けてパスを引き出したい」と話すなど、チームメートの信頼も得つつある。
 岡田監督は「ラストパスもシュートも見せてくれたし、満足してる」と高評価した。だが、今後も代表に定着していくためには東アジア選手権の3試合で目に見える結果を残す必要がある。代表定着への道のりを歩み始めた小笠原が、さらなるアピールを続けていく。

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2010年2月3日のニュース