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驚き少なく…W杯初出場1カ国

[ 2009年11月19日 15:33 ]

 サッカーのW杯南アフリカ大会は各大陸予選が18日にすべて終了し、出場32チームが出そろった。連覇を目指すイタリアなど、前回ドイツ大会の4強や最多6度目の優勝を狙うブラジルなど強豪チームが順当に本大会へ進出し、初出場はスロバキアだけという驚きの少ない予選だった。

 昨年の欧州選手権を制したスペインは、今回の予選でも10戦全勝と強さが際立った。GKカシリャスから両エースのビリャとフェルナンドトレスまで、軸となるポジションに世界屈指の逸材がそろう。南米予選を首位で通過したブラジルも18試合でわずか2敗と貫禄を示した。
 前回大会準優勝のフランスと2度のW杯優勝を誇るアルゼンチンは予選突破が危ぶまれたが、土壇場で底力を見せた。ただW杯で優勝争いに絡むためには、本番までにしっかり立て直す必要がある。ともに2008年欧州選手権ベスト4のロシアとトルコが予選で姿を消したのは意外だった。
 欧州では、東欧と旧ソ連から前回大会より2減の3チームしかW杯切符を獲得できず「西高東低」の傾向が一層強まった。各国協会や国内リーグの経済格差が代表チームの実力にも反映している。
 アフリカからは、前回大会の出場を逃したカメルーンとナイジェリアが戻ってきた。アフリカで初のW杯となるだけに、同大陸を代表する強豪2チームのプレーは楽しみだ。
 欧州チャンピオンズリーグなど、クラブレベルでは最高の舞台で頂点に立ったロナルド(ポルトガル)メッシ(アルゼンチン)カカ(ブラジル)らのスター選手は、今回の予選で精彩を欠いた試合が多かった。本番では輝きを放ってくれることを期待したい。

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2009年11月19日のニュース