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長谷部が4発口火!27戦目の代表初ゴール

[ 2009年11月19日 06:00 ]

<香港・日本>前半32分、先制ゴールを決める長谷部誠(中央)

 MF長谷部誠(25=ボルフスブルク)が待望の代表初ゴールを決めた。日本代表は香港代表に4―0と快勝したが、前半32分、長谷部が右足で決めた豪快なミドル弾がゴールラッシュの口火となった。長谷部は国際Aマッチ出場27戦目にして初ゴール。ドイツで経験を積んだプリンスが09年ラストマッチで岡田ジャパンをけん引した。

 こう着状態を打ち破る強烈な一撃だった。前半32分、DF内田からの縦パスがMF長谷部に入る。トラップで一気に前を向くと右足を一閃(せん)。23メートルのミドル弾が一直線にゴール左へと突き刺さった。

 「狙い通り。最近はロングを意識していたし、いい感じだと思っていた。これを続けていけば武器になる」。出場27試合目にして待望の国際Aマッチ初得点。不動のボランチが岡田ジャパンの猛攻の口火となった。

 10月のトーゴ戦で全選手の走行距離が計測されると、90分間でDF長友(FC東京)と並びチームNo・1の11・78キロを走破した。その運動量とパスセンスによる岡田ジャパンへの貢献度は今やトップクラス。古巣・浦和の幹部も「今の代表は長谷部のチーム」と欠かせない存在であることを強調している。

 昨季はボルフスブルクのリーグ制覇に貢献したが、契約は今季限り。長谷部自身は「代表ではいい“就職活動”ができれば」と話しているが、既にプレミア上位クラブが獲得に興味を示している。関係者も「長谷部はもう(マンチェスターUの監督)ファーガソンを意識しているのでは」と話すなど、その評価は高い。

 試合後、待望の初ゴールについて聞かれた長谷部は「縁がないと思っていた。27戦目?ペースが悪いね」と苦笑した。実は1度、初ゴールが消された経験がある。06年2月のインド戦、長谷部のミドル弾が決まった。だが試合後、シュートが巻(千葉)の腹部をかすめていたことが判明。記録上も巻の得点に変更されてしまった。

 14日の南アフリカ戦後、岡田監督から香港に同行するかどうかを問われると「行きます」と即答した長谷部。期待に応える先制弾にも「W杯に出るチームだと、あそこでフリーにさせてもらえない」と満足感はなかった。より攻撃力のあるボランチへの飛躍を求めて――。09年最終戦を終えた長谷部の視線は、すでに南アフリカへと向けられている。

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2009年11月19日のニュース