×

ブラジルFW陣で赤マ~ル急浮上!ニウマール 

[ 2009年10月13日 06:00 ]

W杯予選のチリ戦でハットトリックを達成したブラジルのニウマール

 ブラジル代表のW杯メンバー入りを争うストライカーが明暗を分けた。第17節の残り1試合が11日に行われ、予選突破を決めているブラジルは一部主力を温存し、ボリビアに1―2で敗れた。注目株のFWニウマール(25=ビジャレアル)が後半25分に得点したが、FWアドリアーノ(27=フラメンゴ)は不発。左足首負傷で交代し、代表サバイバルで一歩後退した。

 エースのルイス・ファビアーノを温存し、相棒のロビーニョは負傷で招集漏れ。代表生き残りを狙うFWにとって存在をアピールする絶好の機会だったが、2トップの仕上がりは対照的だった。
 速さが売りのニウマールは後半25分のカウンターで存在感。抜群の位置取りでマイコンの右クロスに頭を合わせ、一矢報いた。3得点で一躍注目された9月9日のチリ戦に続く2戦連発。「持ち味のスピードを生かそうと可能な限り動いた。あきらめずにチャンスをつくり、1点を返すことができた」と力を込めた。
 アドリアーノに差をつけた。FWの3番手を争うライバルは前半35分にゴール前でこぼれ球に反応しながら枠を外すと、2分後には競り合いから着地した際に左足首を負傷。いいところなく前半だけでベンチに退き「前半は相手の好きにやられてしまった。敗戦は妥当な結果」とうなだれた。
 試合後、選手に関する論評は控えたドゥンガ監督だが、既に予選突破を決めてメンバーの絞り込みが視野に入る。ニウマールに関してはこれまでに「システムをよく理解し、戦術的に役立つ」と認めたこともある。前線の軸にはコンフェデ杯得点王のルイス・ファビアーノがいるが、ロビーニョは故障もあって調子を落とし気味。豊富な運動量で守備もいとわない新星が代表定着どころか先発候補へ浮上してきた。
 アドリアーノは4月に失跡騒動の末にインテル・ミラノを退団し、母国のフラメンゴで再起。ブラジル全国選手権でここまで最多の15得点を挙げ「死に物狂いでポジションを獲得する」と誓っていたが、負傷で14日のベネズエラ戦は欠場の見通し。11月の親善試合2試合は全国選手権が大詰めのため国外組の招集に限られる。FW枠が4人とみられる中、残されたアピールの機会は多くはない。王国のプライドを担う一員となるべく、サバイバルは激しさを増す。

続きを表示

2009年10月13日のニュース