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ラスト1プレー…リバプール悪夢のO・G

[ 2008年4月24日 06:00 ]

<リバプール・チェルシー>後半ロスタイム、痛恨のO・Gに倒れ込むリーセと頭を抱えるレイナ(右)。右はガッツポーズのランパード

 欧州チャンピオンズリーグ準決勝第1戦1試合が22日に行われ、昨季準優勝のリバプールは終了間際の失点でチェルシーと1―1で引き分けた。前半43分にMFディルク・カイト(27)が先制点を決めたが、後半ロスタイムにDFヨン・アルネ・リーセ(27)が痛いオウンゴール。チェルシーは貴重なアウェーゴールを挙げ、初の決勝進出を目指す30日の第2戦へ優位な立場に立った。

 右サイドのスローインから相手FWカルーがゴール前にクロス。ワンバウンドに頭から飛び込んでコーナーに逃れようとクリアしたリーセだったが、無情にもゴールに吸い込まれた。ロスタイム4分の表示に対して失点は4分4秒。再開直後には終了の笛が鳴った。

 「理解しがたい。もう94分か95分だったじゃないか」と時間切れを訴えたベニテス監督。スコアは1―1だったが、終了寸前のオウンゴールがホームのアンフィールドに“敗北感”を漂わせた。

 試合内容では圧倒していた。前半43分に粘り強くボールをつないでカイトが先制点。しかし、今季公式戦30得点のフェルナンド・トーレスは前半31分にGKと1対1の好機を逃すと、後半42分にもトラップミスで決定機の芽を自ら摘むなど、ことごとく不発に終わった。「(全体で)4度はあった決定機を決めるべきだった」と指揮官。後半17分から負傷したファビオ・アウレリオに代わったリーセが結果的にツケを払わされる形になった。

 チェルシーとはCL4季連続の対戦。準決勝で当たった05、07年はPK戦など、わずかな差で競り勝った。運にも恵まれたが、今回は不運に見舞われて天国から地獄に突き落とされた。アウェーゴールを許したため、第2戦は0―0で敗退となる。延長戦も含めて勝ち上がるには最低1ゴールが必要だが、ベニテス監督が就任した04年夏以降、相手ホームでは公式戦8試合でいまだ無得点が続いている。

 「統計は変わる。後半の30分間は相手を圧倒していたし、少しばかり運があれば勝てるはずだ」

 強気な指揮官だが、ピッチ外でも米国人共同オーナー同士が対立するなど混乱続き。過去3季で優勝、準優勝を経験した強豪が正念場を迎えた。

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2008年4月24日のニュース