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トルコが祝福 イスタンブール負けても「絆深まった」

[ 2013年9月10日 06:00 ]

 開催地をめぐり、最後まで東京のライバルとなったイスタンブールのあるトルコからは、「おめでとう東京」の声が相次いだ。

 東京五輪が決定後、多くのトルコ人がツイッターで「Tebrikler Tokyo(おめでとう 東京)」とつぶやき。トルコで最も多くつぶやかれた言葉として、「トレンド」のトップに上がった。これを受けて、日本のネットユーザーからも「感動した」「ありがとう」などの言葉がつぶやかれ、祝福と感謝で両国の絆が結ばれた。

 また、IOC総会の決選投票の直後、トルコのエルドアン首相が、安倍晋三首相に真っ先に駆け寄って抱擁した。安倍首相が今年5月にトルコを訪問しており、どちらかの都市が五輪を決めたら真っ先に祝福すると約束していたという。

 もともとトルコは親日国として知られている。そのルーツは1890年、オスマン帝国の軍艦が和歌山県沖で遭難し、日本の住民が救助活動や生存者の介抱に尽力した「エルトゥールル号遭難事件」にさかのぼる。トルコ航空広報部長のアルデミル・ジェム氏(32)によると「遭難事件だけでなく、トルコ地震(2011年)の時に支援に来てもらったり、トルコ人は日本人に親しみを感じている。また、戦後の復興に対しても尊敬の念を抱いている。毎年行われる“好きな民族は?”というアンケートでも日本がずっと1位です」という。

 スポーツの大会では、自国が敗戦すると、次は皆日本の応援に回るそうで、ジェム氏は「日本じゃなかったら、トルコの人はこんなに祝福しない。皆“日本で良かった”と言っています。負けましたけど、今回の件で日本とトルコの絆が深まって逆に良かった」と話した。

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2013年9月10日のニュース