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五輪連覇導いた…メッシ決勝アシスト

[ 2008年8月24日 06:00 ]

金メダルにキスをするアルゼンチンのFWメッシ

 【北京五輪・サッカー男子 アルゼンチン1―0ナイジェリア】男子サッカーの決勝は23日、北京国家体育場で行われ、アルゼンチンがナイジェリアを1―0で下し、04年アテネ大会に続く連覇を達成した。FWリオネル・メッシ(21=バルセロナ)が後半13分にFWアンヘル・ディマリア(20=ベンフィカ)の決勝点をアシスト。05年世界ユース選手権(現U―20W杯)に続く2世代連続の世界大会制覇で10年W杯南アフリカ大会へ弾みをつけた。

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 最後までメッシが主役だった。自陣でこぼれ球を拾って鋭く体を反転させると、前線へ決定的なスルーパス。左サイドから切れ込んで受けたディマリアが左足でGKの頭を越えるループシュートを放ち、試合を決めた。

 「われわれはこの快挙に値するチーム。2度とできないかもしれない経験の中ですべてがうまくいった。望むものを手に入れることができたよ」

 バルサの五輪派遣反対はスポーツ仲裁裁判所に持ち込まれ、動向は世界中の注目を集めた。開幕の数時間前にアルゼンチン協会がクラブの譲歩を取りつけると、初戦のコートジボワール戦でいきなりゴール。通算得点こそ2にとどまったが、1次リーグ突破が決まっていたため出場しなかったセルビア戦を除き、チームが挙げた9得点で実に8得点に絡んだ。NBAのスーパースターで米国男子バスケットボール代表のコービー・ブライアントにサインを求められるほどの人気ぶり。メッシのための五輪だった。

 連覇は64、68年大会を制したハンガリー以来40年ぶり。アテネに続いて全勝で制し、連勝記録も24、28年大会でウルグアイが残した8連勝を大幅に上回る12連勝まで伸ばした。この日も猛暑の中で序盤は動きを抑え、逃げ切りを図った終盤はボールをキープして相手のファウルを誘いながら時間をつぶした。チームとしての強さも際立った。

 「僕らの多くはフル代表でもプレーしている。次はW杯を狙う」とメッシ。05年U―20W杯に続いて原則U―23の五輪も制し、次の目標を10年W杯南アフリカ大会に掲げた。大会前に英雄マラドーナ氏から「性格が少し弱い。今回が成長するいい機会」と言われていたメッシがチームを頂点に導き、夢のW杯制覇へ大きな一歩を踏み出した。

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2008年8月24日のニュース