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男子もか…締めのマラソン 大崎が欠場

[ 2008年8月24日 06:00 ]

欠場するマラソン男子の大崎悟史

 【北京五輪 陸上】またもマラソン陣に衝撃が走った。24日に行われる男子マラソンの日本代表・大崎悟史(32=NTT西日本)が左足股関節付近を痛め欠場することが23日、決まった。21日の北京入り前から違和感があった個所が悪化し、レース前日になって無念の決断。女子マラソンでは野口みずき(30=シスメックス)も故障で大会直前に欠場しており、日本マラソン陣に再び悪夢が襲いかかった。日本選手団のラスト種目となる男子マラソンには尾方剛(35)、佐藤敦之(30=ともに中国電力)の2人で臨む。

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 前日(22日)に男子四百メートルリレーが歴史的な銅メダルを獲得するなど、大会最終日を前に息を吹き返した陸上日本チームに、またも悪夢が襲った。レース前日になって発表された大崎の欠場。急きょ、国家体育場で設定された日本陸連の経過説明で、沢木専務理事は「治療の効果がなく欠場することを決定した。おわび申し上げます」と頭を下げた。
 21日に北京入りした大崎は、直前から左股関節付近に違和感を覚えていた。レースは出場できるという判断で決戦の地に乗り込んだが、本番が近づくにつれて悪化。21日とこの日の朝の2回、消炎剤の注射を打ったものの、改善は見られなかった。診断結果は「左大腿直筋、縫工筋の腱炎」。この日の午後のトレーニング後、大崎、大崎を指導する清水コーチ、沢木専務理事らが話し合い、現地時間午後4時すぎに苦渋の決断を下した。向井チームドクターは「望みを持って治療していたが、ランニングの時に痛みが出るということ。レースができるまでに回復しなかった」と説明した。
 女子マラソンでは五輪連覇が期待されていた野口みずきが、レース5日前になって故障で欠場。悲劇は繰り返された。しかも、今回はレース前日になっての欠場決定。向井チームドクターは、大崎の故障の原因について「いわゆる使いすぎ。オーバーユースの症状」と指摘した。故障と紙一重の調整で、体が悲鳴を上げた野口と大崎。土佐も右足の痛みで途中棄権を強いられた。マラソンの調整方法が大きな分岐点にさしかかっているとの指摘もある。女子と同じく補欠登録も既に解除されており、日本選手団のラスト種目となる男子マラソンの命運は、尾方と佐藤の2人に託された。

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2008年8月24日のニュース