【大阪杯】スターズオンアース2冠の輝き!世界のルメール自信と勢いで持ったままラスト1F11秒7

[ 2023年3月30日 05:30 ]

ルメールを背に追い切るスターズオンアース(左)(撮影・村上大輔)
Photo By スポニチ

 2冠牝馬と世界を知る男が再び融合した。「第67回大阪杯」(4月2日、阪神)の追い切りが29日、東西トレセンで行われ、25日のドバイワールドCデーに2勝を挙げたクリストフ・ルメール(43)がスターズオンアース(牝4=高柳瑞)に騎乗した。2冠牝馬の乗り心地に改めて大満足の様子。牡馬の一線級相手でも自信たっぷりの口ぶりだ。同レースは30日に出走馬が確定。31日に枠順が決まる。 

 「おめでとう!」の声に笑顔で軽く手を上げるルメール。タイトな旅程をこなした後でも疲れの色は一切ない。相棒スターズオンアースと再会すると、さらに目尻が下がった。「先週の追い切り映像を見ても“凄いな”と思ったけど凄くいい感じ。4歳で大人になり心身が充実しています」

 美浦Wコースでの最終追い。僚馬2頭を目標にしつつ、気負いのないフォームで勝負どころに備えた。スッと最内へ入った直線。ルメールは馬の気持ちに任せて手綱を動かさない。それでも瞬時にトップスピードに乗るとステラダイヤ(5歳2勝クラス)に1馬身先着した。この素早いギアチェンジが強さの源泉。時計は1200メートル82秒2、1000メートル65秒7~200メートル11秒7。ルメールは「直線はいい反応だった。無理せず真面目な追い切り。長い休み明けでも馬の状態が良さそうです」と納得の口ぶりだ。

 ルメールは25日のドバイワールドCデーのUAEダービー(デルマソトガケ)、ドバイシーマクラシック(イクイノックス)で2勝。共にキャリア初の逃げの手で勝利に導き、その技術、大舞台での胆力を世界にアピールした。スターズも、その2頭に劣らぬ能力と確信する。「最後の瞬発力が良く、ストライドがパワフル。スタミナもある。今年、とても楽しみな馬ですね」。世界レベルを知る男の称賛だからこそ信頼度が増す。

 舞台は惜しくも3冠を逃した秋華賞(3着)と同じ阪神芝2000メートル。だが、このコンビはきっと同じ轍(てつ)を踏まない。「スタートが大事。前の方か人気馬の後ろに付けて、3~4コーナーから彼女の大きなストライドを使いたい。そうすれば能力の高い馬だから勝てると思う」。馬群ですさまじい根性を示した桜花賞。外から異次元の脚で突き抜けたオークス。ルメールのあふれる自信と勢いが2冠牝馬を後押しする。今週、この男に逆らうのは…無謀だ。

続きを表示

2023年3月30日のニュース