【有馬記念1週前追い】同期ゴールドと豪華併せでジャスタ先着

[ 2014年12月18日 05:30 ]

坂路で豪華併せ馬。ゴールドシップ(左)に先着したジャスタウェイ

 さあ、グランプリ!!中央競馬の一年を締めくくるドリームレース「第59回有馬記念」の1週前追いが17日、栗東トレセンで行われた。須貝厩舎が誇る同期5歳の“2トップ”が坂路で豪華併せ馬を敢行。世界ランク1位のジャスタウェイが、ファン投票1位のゴールドシップに1馬身半先着した。2頭の対決は3度目で、有馬記念が最後の同厩対決。引退戦ジャスタの有終Vか?ゴールド2度目の有馬Vか?永遠のライバルの最終対決の行方に、ボルテージは早くも最高潮だ。

【有馬記念】

 今年10月の凱旋門賞に挑戦した須貝厩舎2頭の豪華併せ馬。“世界ランク1位”のジャスタウェイと、有馬記念ファン投票1位のゴールドシップが、有馬記念1週前追いでしのぎを削った。福永を背にジャスタが先行して、岩田騎乗のゴールドが食い下がる。差は詰まりそうで詰まらない。岩田が手綱をしごいて鼓舞するも、ジャスタがもう一つギアを切り替えて突き放し、約1馬身半差をつけてフィニッシュした。

 騎乗した2人のトーンは対照的だった。寒波による馬場凍結の影響があったようで、福永は「走りにくかった」とした上で「ジャパンC(2着)とは全然違うよ。あの時は追い切るごとに張りが戻って、当日の返し馬では良くなったと感じたけど、今回はさらにいい」と上積みを強調した。

 3月29日にUAEで行われたドバイデューティフリーでのぶっち切りVが評価され、国際クラシフィケーション「ロンジン・ワールドベストレースホースランキング」で、4月から世界1位をキープしている。福永は「ここを勝った馬が年度代表馬だろうね」と大一番の意味合いを分かっている。このレースで引退が決まっており、世界一の称号に恥じないよう“有終の美”を飾るつもりだ。

 須貝厩舎の“ダブルエース”はこの日ジャスタが先着したが、須貝師は「あくまで1週前追い」として「ジャスタは(仏遠征から帰国して)2戦目になるしね。ゴールドも動きは良かったし、来週も攻めるつもり。久々の分だけ息をつくる予定だよ」と冷静に愛馬をジャッジした。

 岩田は「(来週に)もう一本やったらいい感じになると思う。いっぱいにやったんだけど追いつかなかった。(馬場凍結の影響で)少し滑ったような感じだった」と言葉少な。ゴールドもフランス遠征の疲れを見せず順調に調整できている。一昨年の覇者であり、昨年はジャパンC15着からここで3着に巻き返した。今年、宝塚記念で連覇を果たし、春秋のグランプリレースでは特筆すべき強さを誇る。照準を合わせて、来週さらに状態を上げてくるのは間違いない。

 2年前の日本ダービー、今年の凱旋門賞に続く3度目にして最後の同門対決。須貝厩舎を盛り上げ続けた同期の2頭が、有馬記念のカギを握る。

 ▼国際クラシフィケーション 77年にイギリス、アイルランド、フランスの3カ国を対象とした国際クラシフィケーション会議が発足。日本は97年加入。競走馬のレーティングを年齢(2歳、3歳、4歳以上)や芝&ダートで区分し、競走距離別に並べたもの。世界の競馬主要国が同じ基準で作成しているため、国際間の比較が可能となっている。

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