【朝日杯FS】ブライトエンブレム 強め調教で負荷掛け無敗Vへ光明

[ 2014年12月18日 05:30 ]

CWコースでダノンプラチナ(後方)と併せ追い切るブライトエンブレム

 今年から阪神に舞台を移して行われる2歳王者決定戦「第66回朝日杯FS」は17日、美浦・栗東の各トレセンで最終追い切りを行った。栗東滞在で調整中の関東馬ブライトエンブレムはCWコース3頭併せ。わずかに遅れたが、重い馬場でしっかり負荷を掛けてきた。

【朝日杯FS】

 栗東滞在中のブライトエンブレムはCWコースで3頭併せ。過去2戦でも最終追いで騎乗した小島茂師が駆け付けて験担ぎの総仕上げを施した。

 同厩ラスヴェンチュラス(5歳1000万)が1馬身先行して、2馬身後ろに朝日杯抽選組で国枝厩舎のダノンプラチナ(2歳オープン)が追走する形。4コーナーを過ぎてスムーズに真ん中に進路を取ると、3頭がビッシリ馬体を併せる。ラスト1Fで内プラチナが絶好の手応えでスッと半馬身抜け出したが、懸命に食い下がり頭差まで詰めてフィニッシュ。時計は6F83秒3~1F12秒5をマーク。この日、凍結でダートコースが閉鎖するなど馬場コンディションは最悪だったが、合格点の時計を叩き出した。

 手応えではプラチナに劣ったものの「気負っているのが心配だったが、思った以上に折り合って安心した。馬場が緩いとハミを取らないので最後はモタついたが、上がってきてからもケロッとしていた」とトレーナーの表情は明るい。

 その理由は、見栄え以上に負荷を掛けられたから。それは調教後に採取した血液中の乳酸値(疲労度を表す目安の数値)からも証明された。同じくCWコースで併せた先週の調教後は「9・8」だったが、この日は「17・7」。普段からめったに数値が上がることがないブライトだが「きょうの数字を見ると、やっと負荷が掛かるようになってきた」と師。数値の上昇は強い調教が身になってきている証拠。「これまでで一番強い調教をしている」と話す通り、栗東滞在のメリットを生かし輸送減りを心配することなく強いトレーニングが積めている。

 札幌2歳S以来、106日ぶりのレースにも「叩かないと変わらない、というところがない馬」と師。初のG1タイトルをもたらしてくれた母ブラックエンブレム(08年秋華賞)の子で挑むG1に「これも運、縁、巡り合わせ。何て幸せなんだろうと思う」と感慨もひとしお。その舞台に立てる喜びをかみしめながら、史上12頭目の無敗Vへ突き進む。

続きを表示

2014年12月18日のニュース