【マイルＣＳ】強運シャーク“スライド騎乗”浜中強襲だ

繰り上がりで不気味なダノンシャーク

　「第２９回マイルＣＳ」（１８日、京都）の出走馬が１５日、決まった。同日朝、出走予定だったダノンヨーヨーが右前脚の外傷で急きょ回避。補欠１位のダノンシャークの繰り上がり出走が決まった。コンビ継続の浜中俊（２３）は現在２週連続重賞Ｖ＆全国リーディング首位と絶好調。激走の予感が漂う。同レースの枠順は１６日に確定、１７日に前売りされる。

【マイルＣＳ】

　同馬主ダノンヨーヨーの回避で、突然巡ってきた出走権。ダノンシャークの大久保龍師はヨーヨー陣営を気遣い、神妙な表情で切り出した。「音無さんの気持ちを考えると、心からは喜べませんが…。マイルＣＳに向けて最初から準備してきたし、きのう（１４日）の坂路の動きも良かった。目標にしてきたレースなので」

　補欠１番手の身でも、準備だけは怠らなかった。水曜１４日に坂路で４Ｆ５４秒６～１Ｆ１２秒１で最終追いは完了済み。僚馬ラヴァズアゲイン（３歳５００万）を２馬身追いかけ、しっかりと併入。そして１５日朝、ヨーヨー回避の報が届いた。

　京都マイルは年初のスポニチ賞京都金杯、４月マイラーズＣで連続２着。重賞タイトルこそないが、優勝資格を持った実力馬だ。指揮官も「Ｇ１でもヒケを取らない能力はある。チャレンジャーの気持ちで挑みたい。３歳時の余分な動きがなくなり、調教でも思ったメニューをこなせるようになった。前走（スワンＳ４着）は初めての１４００メートルで、道中タメが利かなかった。マイルが一番合う」と静かに闘志を燃やす。

　騎乗予定だったヨーヨーから“スライド騎乗”となった浜中も手応えを得ている。前２戦で騎乗し、特徴は把握済み。浜中自身、３日のアルテミスＳ（コレクターアイテム）、１０日の京王杯２歳Ｓ（エーシントップ）で２週連続重賞Ｖと絶好調。浜中は「スワンＳはその距離（１４００メートル）でいつも戦っている馬との経験の差が出た。毎日王冠（５着）もオッと感じる場面はあったし、もうワンパンチなんだけど…。京都マイルはベスト。展開の助けがあれば」と一発を狙う。鞍上の勢い、繰り上がりの強運、そして【２４１１】と好相性の京都。切れ者シャークの一発ムードが高まっている。