【クイーンS】レディ~GO!アルバローザ迫力の12秒1

[ 2011年8月11日 06:00 ]

<クイーンS>ダートコースを単走で力強く駆けるレディアルバローザ

 真夏の牝馬重賞「第59回クイーンS」の追い切りが10日、札幌、函館競馬場で行われた。函館組のレディアルバローザが好仕上がりをアピール。ダートコースを単走で力強く、切れのある脚さばきを披露した。今春のヴィクトリアマイルでアパパネ、ブエナビスタに食い下がった実績を引っ提げ飛躍の秋へ、弾みをつけたい一戦に万全の態勢が整った。

 レディアルバローザは函館ダートコースへ。先導役のムスタングリーダー(4歳1000万)を早々に突き放し、単走追いの形に。5F66秒3~1F12秒1で力強く伸びた。笹田師も納得の表情だ。

 「先週そこそこやっているし馬なりで。徐々に気配は上がってきている。転厩前も含めてこれくらい間隔を空けるのは初めてだけど、力は出せる状態に持ってきている」

 今年2月で定年、解散した池江泰郎厩舎から引き継いだ。「転厩前からずっとレースの週は単走」とパターンは崩さずにいる。約3カ月ぶりながら重め感は全くなし。逆算した調整でこのレースにきっちり間に合わせてきた。加えて脚勢、4角から直線へ向かう時の迫力はまさに一級品。前走のヴィクトリアマイルでアパパネ、ブエナビスタという2強牝馬と0秒1差の3着に食い下がった底力は本物だ。先々に狙うは秋のG1制覇。だが、目標はまだ定かではない。トレーナーが胸中を明かす。

 「エリザベス女王杯か、マイルCSか。今回と次の結果でどちらかに決める」

 次走は栗東に戻って2000メートルの朝日CC(9月10日、阪神)へ向かう考え。今回の1800メートルから徐々に距離を延ばし、対応力を見極める方針だ。手綱を任される福永はこの日、函館で調教騎乗。直接またがることはなかったが、パートナーの気配を確認して実戦への見通しを語った。

 「京都の内回りも小回り。秋華賞で好走(5着)しているから札幌も対応できると思う。レースセンスの高い馬。ペースに合わせて、どんなポジションからでも競馬できるのは強み」

 柔軟なレース運びが距離への融通性につながる、との見方だ。陣営の位置づけは試金石。とはいえ、福永は「前走でG1でもやれる手応えが感じられた」とも回顧していた。もはやG3では力上位の立場。この充実ぶり、この仕上がりならば圧倒のシーンも十分だ。

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2011年8月11日のニュース