【北九州記念】勢い要注意のヴァーゴウ＆田辺

　【東西ドキュメント・美浦＝１０日】調教が一段落した午前９時、寺下は小西厩舎へ向かった。北九州記念のエーシンヴァーゴウに騎乗する田辺に感触を聞くためだ。コンビを組むのは２走前のルミエールＳ以来２度目。馬は直後のアイビスＳＤを勝ち、今年に入って３連勝中と勢いに乗る。当然、田辺からも威勢のいい言葉が聞けるかと思いきや、意外にも控えめだった。「口向きの悪いところがあるから、注文が付くタイプ。直線競馬なら前に馬がいない状態で走れるが、今回はどうか。スムーズでもまれない競馬ならいいんだけどね」

　田辺は現在５５勝を挙げ、全国リーディング５位。寺下は今年、大躍進した２７歳のジャッジを真剣に聞き入れていた。「乗ったことのある騎手ということで、今回乗せてもらえることになった。スピードはあるから、あっさりってこともあるかもね」。勢いに乗る人馬の競馬に注目したい。