南和行弁護士 宝塚宙組生急死・遺族側会見は「宝塚、阪急側の組織の問題を問うている」

[ 2023年12月7日 19:44 ]

遺族代理人の川人博弁護士
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 弁護士の南和行氏が7日、MBSテレビ「よんチャンTV」に出演。宝塚歌劇団宙組に所属する女性(25)の急死問題で、遺族代理人の川人博弁護士らが同日開いた会見を解説した。

 9月に女性が転落死し、遺族側は上級生のパワハラなどが原因で自殺したと主張。劇団とパワハラを行った上級生が真実を認め謝罪することを求めているが、劇団側は外部弁護士による調査結果の報告会見でいじめを否定。遺族側の主張には「証拠となるものをお見せいただきたい」などと発言した。

 それを受け今回、遺族側が証拠を付けた意見書を劇団と阪急グループに提出。12月6日までに送られ、新たに発見した証拠も添付したという。最大の焦点は劇団幹部、上級生によるパワハラ行為の存否とし、代理人は「主要なパワハラ行為は15あると考えている」と説明した。

 証拠には、「前髪を巻いてあげる」と言う上級生にヘアアイロンでやけどを負わされた件で、やけど当日に女性が母親とやりとりしたLINEの内容も。「やけどさされた」「ちゃいろになってる」「わたし」「でこ」「さいあく」「わざとな気がする」などと送られていた。やけどから1カ月後の傷の写真も添付された。

 代理人は、宝塚の報告書について「証拠の採用が恣意的」「過重労働を課したこととパワハラがあったかを切り離して論じていることが間違い。達成困難な過大な要求自体、パワハラに該当する」「報告書で認めていることだけでもパワハラと言える」などと批判した。

 南弁護士は会見の印象について「代理人は抑制的に落ち着いて状況を説明していた」とし、証拠についても「極めて有効な証拠」と語った。

 「遺族側のパワハラの主張は具体的な事実、詳細な証拠がある上で言っていて、この間、劇団側にも伝えている。厚労省のパワハラ6類型に従っての主張なのに、劇団側はなかったと言う。調査報告書が認める事実に従ってもパワハラだと言いうるのに、という主張」と会見を要約。「これはもう阪急グループ、宝塚歌劇団の組織の問題を問うている記者会見だった」と評し、「劇団、阪急側は事実を真摯に受け止めて、隠さず丁寧に対応してほしい」と願った。 

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