【王位戦】佐々木大地七段が初勝利 通算1勝3敗に 藤井聡太王位の4連覇は第5局以降におあずけ

[ 2023年8月16日 18:27 ]

佐々木大地七段(右)が見守る中、立会人の中田功八段(左)が示した封じ手を指す藤井聡太王位(日本将棋連盟提供)
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 第64期王位戦7番勝負第4局は16日、佐賀県嬉野市「和多屋別荘」で2日目が指し継がれ、先手の挑戦者・佐々木大地七段(28)が藤井聡太王位(21)=王将、名人、竜王、叡王、棋王、棋聖含む7冠=を85手で下し、シリーズ初勝利。シリーズ通算成績を1勝3敗とした。

 15日の1日目の初手で佐々木が飛先の歩を突いた。藤井もこれに続き5手目、佐々木が角頭を金上がりで守って戦型は相掛かりに決まった。相掛かりは佐々木の得意戦法で、先手では57勝18敗の勝率・760。藤井に1勝3敗で敗れたが棋聖戦5番勝負との「夏の12番勝負」で唯一の白星、6月の棋聖戦第2局を制した戦型だった。その後、先手佐々木の王位戦第2局、棋聖戦第4局でも相掛かりを採用して藤井に敗れた。もう後がなくなった今回、12番勝負4度目の採用とこだわった。

 2日目となったこの日も午前はわずか8手にとどまり、中盤のねじり合いが続く異例のスローペースとなったが、藤井を冷静に追いつめた。

 嬉野対局は、長崎県対馬市出身の佐々木にとっていわば地元対局だった。14日の前夜祭では「九州へは3、4月に師匠(深浦康市九段)と一緒に帰った。地元の方に応援してもらえて、力になった。今回ピンチではありますが、応援を力に変えて力を出し切れるように頑張りたい」と意気込んだ。

 逆襲の1勝となるか。第5局は今月22、23日に徳島県徳島市「渭水苑」で行われる。

 ▼佐々木七段 先手番で一つやってみたい形ではあったが、なかなかポイントが分からず、終始難しいかなと思っていた。次も近いので、開き直って淡々と差したい。

 ▼藤井聡太王位 ちょっとずつ苦しくなってしまう展開にしてしまった。1日目から長考を重ねるような感じになったが、2日目、配置の悪さに苦労する展開になってしまった。組み立てに少し問題があったかなと思います。本局は課題が多い内容だったので、立て直せるように頑張りたいと思います。

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