漫画家・佐野菜見さん死去 36歳 進行早い癌、闘病1カ月で… 代表作に「坂本ですが?」「ミギとダリ」

[ 2023年8月16日 13:57 ]

ハルタ公式X(@hartamanga)から

 漫画家の佐野菜見さんが5日に死去していたことが分かった。36歳だった。16日、KADOKAWAの漫画誌「ハルタ」公式X(旧ツイッター)が発表した。葬儀は8月7日、8日に執り行われた。

 「ハルタ」アカウントでは「漫画家の佐野菜見さんが8月5日に逝去されました。『坂本ですが?』『ミギとダリ』など素晴らしい漫画を描いてくれたことに感謝すると共に、心よりご冥福をお祈り申し上げます。読者の皆様へ、佐野さんのご家族と編集部からの言葉をお伝えします。ご一読いただければ幸いです」と記載した。

 遺族からのメッセージが画像でアップされ「ファンの皆様へ 娘の菜見は進行の早い癌により闘病1カ月と言う早さで8月5日に旅立ちました。ご愛読いただきましてありがとうございました。『この人生は 楽しい人生だったわさ 私はこれから多分もっと自由な世界にいってきます…アバヨ』(遺書より抜粋)」と癌で闘病していたことを明らかにした。

 また、「ハルタ」編集部も佐野さんを悼むメッセージを発表。「佐野さんは『ミギとダリ』の連載を終え、アニメの監修などをこなしながら新連載の打ち合わせを進めているところでした。病気が見つかって入院する前に『これを乗り越えたら、すごい漫画が描ける気がします』と言っていました」と佐野さんの直近の様子を明かした。

 さらに「とにかく漫画にまっすぐな方でした。面白い漫画を描くため、漫画家として成長するための努力を楽しんでできる人でした。佐野さんはハルタの前身である『Fellows!』でデビューして以来、ずっとハルタで描き続けてくれました。佐野さんという唯一無二の漫画家に伴走して、『坂本ですが?』や『ミギとダリ』に関わることができたのは編集者として幸せな時間でした。漫画に対しての真摯な姿勢、漫画家として成長していく姿を間近で見せてくれたことに感謝します。漫画家仲間や編集部に大きな影響を与えてくれました」と偲んだ。

 「佐野さんの作品『坂本ですが?』『ミギとダリ』は多くの人を笑顔にしてきました。この先も多くの人に笑っていただけると幸いです。10月からは『ミギとダリ』のアニメの放送も始まります。佐野さんはアニメの出来の良さにとても喜んでいました。こちらも楽しんで頂けると嬉しいです。編集部一同、佐野菜見さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます」と結んだ。

 「ミギとダリ」の公式Xも佐野さんの訃報を伝え、「原作『ミギとダリ』の作者である佐野菜見先生が体調を崩されご逝去されました。ここに謹んでお悔やみを申し上げます。佐野菜見先生には、TVアニメ『ミギとダリ』のアニメーション制作において、ご尽力を賜り深く感謝を申し上げるとともに、アニメスタッフ・関係者一同、心よりご冥福をお祈り申し上げます」と記載した。

 佐野さんは2010年に漫画家デビュー。クールなスーパー男子高校生・坂本を描いた学園コメディ「坂本ですが?」は、2016年にテレビアニメ化されるなど人気を博した。

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