「らんまん」神木隆之介と浜辺美波 本当のお父さんお母さんのよう

[ 2023年7月21日 08:30 ]

連続テレビ小説「らんまん」で夫婦を演じる神木隆之介と浜辺美波(C)NHK
Photo By 提供写真

 【牧 元一の孤人焦点】21日放送のNHK連続テレビ小説「らんまん」第80回で、万太郎(神木隆之介)の妻・寿恵子(浜辺美波)の第1子出産が描かれた。

 取材に応じた制作統括の松川博敬氏は「実際に映像で見るとリアルに感じました。陣痛が起きた時、長屋の面々が協力し合って出産の手助けをする。植物採集に出かけていた万太郎が帰ってきて、ぎりぎり間に合う。あのシーンで、温かさを表現できたのではないかと思います」と話した。

 19日放送の第78回には、長屋に設けた石版印刷の作業場で、万太郎が寿恵子の頬に口づけするシーンがあった。

 松川氏は「珠玉のシーンだと思います。長田育恵さんの脚本は展開の早さが持ち味で良いところですが、万太郎と寿恵子の日常にはゆったりとした空気が流れています。あのシーンで二人は寝そべりながら、刷り上げたヤマザクラの絵の数々を見て『絶景』と言います。文学的な情景で、二人の空気感が素晴らしいです。最後に万太郎が口づけすることは脚本のト書きに書かれていましたが、演出の津田温子がとても良い雰囲気を出してくれました」と語った。

 万太郎と寿恵子は出会ってから、離ればなれの日々を経て結婚。夫婦生活を続けていく中で、かもし出す雰囲気を変化させてきた。

 「結婚前や新婚時代はかわいらしいカップルでしたが、現在は大人の夫婦になり、一緒に石版印刷をするシーンには円熟味が表れていました。二人の変化が分かるのは、演じている神木さんと浜辺さんの演技力によるものだと思います。神木さんと浜辺さんは二人が年を重ねていることをちゃんと表現してくださっています」

 万太郎と寿恵子と赤ちゃんのシーンの収録時、こんなこともあった。

 「赤ちゃんが寝ているシーンの時は本番ぎりぎりまでスタジオの外で寝かせています。スタッフが寝たままの状態でスタジオに入れるのですが、スタジオに入った途端、目を覚まして泣き始めてしまったことがありました。収録ができなくなるのではないかと心配しましたが、その時、神木さんと浜辺さんが赤ちゃんをあやしたり体をなでたりして寝かしつけてくれました。本当のお父さん、お母さんのようでした」

 父親と母親を表現し始めた神木と浜辺。ドラマは2人の晩年まで描かれるが、これからどんな夫婦像を見せてくれるか楽しみだ。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。

続きを表示

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2023年7月21日のニュース