京産大客員教授務める谷口キヨコ 今どき大学生の「免許取りたい」理由にビックリ&なるほど!

[ 2023年7月18日 14:30 ]

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 【谷口キヨコのごきげん!? SOLOライフ】母校・京都産業大学の客員教授をさせてもらうようになって6年目。最初は大教室で講義(らしきもの)をしていましたが、コロナ禍ではリモート講義、今は対面でもリモートでも、というフレキシブルな形で講義しています。

 常に大学生に接しているわけではないのですが、最近の大学生の話題で気になることがあるんです。それは『免許の取得』について。四輪、二輪と人それぞれではありますが、結構「免許取りに行ってまーす」「免許取りたいんです」という話を聞きます。えっ、そうなん? 若者の車離れ進んでるんじゃないの?と、思っていたので大学生のそんな話に興味津々。その理由を聞いてみました。

 単に「車が好き」っていう学生もたまーにいるのですが、たいがい「旅行とかで車を使いたい」って言うんですよ!「なるほどね、旅行で車あると便利よね」と納得の理由ですが、ちょっと待った!!

 あなたは昔、その理由で免許取りましたか?あなたが免許取った理由って「自分の車が欲しかった」じゃないですか?いや、もちろんそれだけじゃないですよ。「ドライブしたい」とか「みんなが取ってるから(そんな時代があった)」とか、そんな理由があったと思います。でも、家に車があってもそれはお父さんの車だから、自由に使える自分の気に入った「自分の車が欲しい」って真剣に思ってませんでした?

 私はそう思ってたんです。自動車教習所に通う前から中古車センターに行って買えそうな値段の車を物色し、その後は必死にアルバイト。でも足りないから親に借金してなんとか自分の好みで『許せる範囲』の中古車を買いました。生まれてはじめての借金(親に、やけど)、生まれてはじめての大金の買い物。生まれてはじめて満たされたあの気持ち…は大人の階段上った、とか、責任を持てるようになった、とかでもあったと思います。実際に大切に大切に乗った最初の小さな青い車。羽根がはえたようにあの車でいろんなところに行きました。

 でも、ここでよーく考えたら、借りてもよかったんだよなぁ、車。お父さんの車でもよかったんだし。簡単には貸してくれない父だったけど。でも欲しかったんです、自分の車。

 最近の大学生は、車はいらないと言う。でも、免許は欲しい、と。単に車を『道具』として使う発想がそうさせるのでしょうか。私はとにかく自分の車が欲しかった。自分の車は、親離れの自由(親に借金してるけど)と、初めての大きな所有欲が満たされた満足感の象徴やったとも思うんです。でも、冷静に考えると無駄な所有ですよね、家に2台車はいりません。

 今どきの大学生は、車を所有するのではなく必要なときだけ借りて使うといいます。所有する経費で考えると、めっちゃ合理的やし、なんやかんやでエコですよねぇ。生活自体をダウンサイジングしなきゃ、な私たち。そうでなきゃ地球がもちません。それを肌感覚で分かってるのかなぁ、大学生は。彼らは21世紀の日本で育つことによって、時代の感覚をちゃんと捉えてるんやないかと思います。

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