【王将戦】第4局へ藤井王将、羽生九段が対局場検分 藤井王将は部屋の温度に要望

[ 2023年2月8日 16:17 ]

<第72期王将戦 第4局前日>検分を行う羽生九段(右)と藤井王将(撮影・河野 光希) 
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 将棋の藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=に羽生善治九段(52)が挑戦する第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負の第4局が東京都立川市で9日から始まるのを前にした8日、対局場検分が行われた。

 対局場には午後3時56分に羽生、58分に藤井が入室。当初は午後4時から検分が行われる予定だったが、立会人の森内俊之九段(52)は「時間前ですが、始めさせていただきます」とあいさつ。藤井は部屋の温度について「今何度ですか?」と確認。22・5度であることを告げられると、「明日は21度や20・5度くらいに下げてほしい」と話した。羽生は対局前の観覧人数をチェックした。

 部屋は西日が入りやすい構造のため、天候によっては遮光カーテンを使用するとスタッフから説明。開閉はボタン式で行われ、実際にカーテンを降ろして見せると「ブーン」と機械音。それに対し羽生は「おぉ!」と驚いていた。

 史上最年少5冠の若武者と永世7冠の資格を持つレジェンドによる世紀の対決。第3局は藤井が勝利し、序盤から少しずつ有利を広げ、逆転を許さず相手を投了に導く“藤井曲線”を見事に描いた一局だった。後手番の羽生が選んだ雁木に対し、対抗策として有力な早繰り銀で迎え撃つ藤井。29手目▲2六飛など序盤から羽生のペースを崩し、攻め込む展開に。羽生は「中段玉寄せにくし」の格言通り58手目に△4四王と浮き上がるも、直後▲3七歩。羽生王を上下で挟み込む形で攻める態勢を整え、形勢は藤井寄りに。その後羽生の追撃を冷静に対処し、落ち着いた指し回しで勝利した。
 ついに迎えた第4局。藤井が防衛に王手をかけるのか、またしても羽生の逆襲か。注目の対局が明日に迫っている。

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