「光秀のスマホ」秀吉視点の新撮映像!田中みな実が妻・おね役「声に凄みと繊細さ」山田孝之“指芸”魅力

[ 2020年12月25日 11:00 ]

戦国SF時代劇「光秀のスマホ」。秀吉(和田正人・上)と妻・おね(田中みな実)のやり取り(C)NHK
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 戦国武将がスマートフォンを持っていたら…という異色の設定で反響を呼んだNHKの戦国SF時代劇「光秀のスマホ」に新撮映像が加わったクリスマス拡大版「光秀のスマホ 歳末の陣」が25日(後10・00~10・48)に総合テレビで放送される。同局の家冨未央プロデューサーが主演・山田孝之(37)新加入・田中みな実(34)らの魅力を語った。

 10月に放送されたミニドラマ(5分×全6話)だが、合戦のニュース速報、SNSによる仕官相手探し、ライバル武将とのフォロワー数争いなどを全編スマホ画面だけで描く。主人公・明智光秀を山田孝之(37)、光秀を手玉に取る羽柴秀吉を和田正人(41)、“パワハラ鬼電”で光秀を震え上がらせる織田信長の声を声優の島崎信長(32)が演じるなど“無駄に豪華なキャスト”も話題に拍車をかけた。

 ギャラクシー賞月間賞(10月度)を受賞。「『戦国時代にスマホがあったら』という発想、そして、ほとんどスマホの画面のみでドラマが進行していく演出が新しい。そうでありながら、もし明智光秀がスマホを使っていたらこうなっていただろうと思わせるリアリティーもあった。スマホの画面の作り込みの細かさ、光秀の心の動きを声と指先だけで表現する山田孝之の演技も見事」と絶賛された。

 今回は放送済みの5分×6話=30分に、秀吉の視点から描く18分もの新撮映像が加わる。光秀を翻弄した腹黒い男が全く変わって見えてくる。秀吉を尻に敷く妻・おねを田中みな実(34)秀吉の愛人・南殿をセクシー女優の小島みなみ(28)が演じる。

 同局の家冨未央プロデューサーは「始まりは5分×6回のミニミニ連続ドラマでしたが、ツイッターを含め、視聴者の皆さんに愛され、クリスマスの日に48分のスペシャルとして放送できることをチーム一同とてもうれしく思っています」と喜び。「スマホをいじる光秀…という奇想天外なSFでありながら、光秀・信長・秀吉の時代と人物のディテールをよく調べた脚本家の竹村武司さんの腕には脱帽です。今回の『歳末の陣』を見終えると、思いのほかディープな心理劇を堪能してしまったという体感になっていただけるのではと思います」と手応えを示した。

 「その世界観の中央に立つ光秀を、言葉は現代風ながら、人としての悩み、苦しみ、そして喜びまでも呟きと指に込めて演じた山田孝之さん。こんなにもボディーの先端だけでドラマチックな人物像を画面に込めてくださるとは。光秀・山田さんの逡巡に、多くの現代の“悩み多き仕事人”は共感してくださるのではないでしょうか」と山田を絶賛。

 「今回はその山田さんの“呟きと指芸”にリスペクトを込めて、和田正人さんが秀吉を演じてくださっています。和田さんの魅力は声の出し方。誤解されやすくも実はピュアな人物として、秀吉を人間臭さたっぷりに実現してくれました。信長役の島崎信長さんの引き続きの色気と圧たっぷりボイスが、光秀と秀吉両者にのし掛かるプレッシャーをぞわぞわと強めてくださっています」

 田中については「そして、光秀・信長・秀吉の三つ巴の心理劇と思いきや、著名な歴史の人物たちの陰で“もしかしたら誰かが何かしたのかも…?”という楽しい想像をかき立ててくれるのが、今回登場の秀吉の妻・おね。したたかで計算高い女性に見えて、誰よりも秀吉を思っている人物を今最も面白く表現してくださるのは田中みな実さんでは、とチーム一同考えました。多様な役どころにトライされている田中さん。今回は一見、飛んでいる役どころに見えながら、秀吉を厳しく愛情深く引っ張る凄みを“声”に込めてくださいました。凄みの中に見え隠れする繊細さが素晴らしいです」と起用理由を説明し、称賛。

 「ちょっと変わった戦国SF連続ドラマを見るクリスマスの夜も“今年は蟻(あり)かな(劇中、光秀が『敵は本能寺に蟻!』とタイプミス)”と多くの方に思っていただけたら心からうれしいです」と呼び掛けた。

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