古市憲寿氏 「家族内の問題もあるのではないか」ひきこもり自立支援の集団提訴に

[ 2020年10月29日 11:08 ]

フジテレビ社屋
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 社会学者の古市憲寿氏(35)が29日、フジテレビ「とくダネ」(月~金曜前8・00)に出演。ひきこもりの自立支援をうたう業者に自宅から無理やり連れ出され、施設に監禁されたとして、関東地方や沖縄県に住んでいた20~40代の男性7人が28日に施設の代表らを相手取り、慰謝料計2800万円の支払いを求めて横浜地裁に提訴したことについてコメントした。

 こうした業者は「引き出し屋」と呼ばれ、各地で被害の訴えが相次いでいるが、原告代理人によると集団提訴は初めて。訴状によると、7人は、親の依頼を受けた施設の男性スタッフらによって自宅から施設へ連れて行かれた。拒否しても「おまえに選択肢はない」などと威嚇され、約1カ月~約2年2カ月にわたり物理的、精神的に逃げ出すのが困難な状況に置かれたとしている。一方、施設を運営する一般社団法人の代表は「本人の同意なく施設に同行してもらうことはないので、全面的に訴訟の内容を争う」とのコメントを出した。

 古市氏は「これって、ひきこもり当事者と施設の言い分って言っちゃうと対立しちゃうと思うんですけど、そこに親って家族の第三者がいる。たぶん多くの場合、家族と施設側のニーズは一致することが多いと思うんです。たぶん親側、家族側としては、子どもがずっと家にいてしまって、何とか多少強引な方法を使っても家から出てほしいと思っているのでは」とし、「施設によっては何回も丁寧に通って子どもを説得するっていう所もあれば、一方で極めて短期間で、もしかして1回だけで強引な手法で子どもを連れ出そうとする所もあって、でも強引でも1回で子どもを家から出してくれる人たちの方が親としてはうれしいって場合も多いと思う。家族内の問題っていうものもあるのではないか」と自らの考えを述べた。

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2020年10月29日のニュース