桂三金さん48歳急死 脳幹出血のため 師匠の文枝沈痛「突然マクラもなしに…」

[ 2019年11月11日 11:05 ]

弟子である桂三金さんの急死に傷心のまま、なんばグランド花月入りする桂文枝が報道陣に一礼
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 上方を中心に活躍した落語家の桂三金(かつら・さんきん、本名奥野武志=おくの・たけし)さんが9日、大阪市内の病院で、脳幹出血のため亡くなった。所属先の吉本興業が11日、発表した。48歳だった。通夜は12日午後7時、告別式は13日午前11時から、大阪北玉泉院(大阪市北区長柄西1の6の14、電話06―6353―0066)で。喪主は妻・雅子さん。

 三金さんは9日朝、自宅で倒れ、救急搬送されたが、意識不明のまま同日午後9時36分、亡くなった。前日8日には、大阪天満天神繁昌亭で開催されていた昼席「落語家25周年記念ウィーク」に1994年入門の同期9人で出演。師匠である桂文枝(76)直伝の「大・大阪辞典」、自作の「長名の力士」などを演じていた。

 師匠の文枝は同日、事務所を通してコメントを発表。「まだまだこれからなのに悔しくて悔しくてなりません」と愛弟子の早すぎる死を悼んだ。

 桂文枝の追悼コメント全文は以下の通り。

弟子の桂三金が、11月9日、朝自宅で倒れ、意識不明となり緊急入院致しましたが、その日の夜9時36分、あっけなく旅立ってしまいました。落語でいうと、突然マクラもなしに本題に入り、これからどうなるのかと思う半ばで突然オチをつけて終わった感じでございます。享年49歳。まだまだこれからなのに悔しくて悔しくてなりません。中途半端な終わり方をするなよ!と怒ってやりたい思いです。

大学のクラブの後輩でもありましたし、本当に優しくて一門のまとめ役のような存在でした。つい先日、25周年の落語会を成功させ、「師匠に教わった『大・大阪辞典』ウケました」と、電話してきたところでしたし、自作の「長名の力士」も面白く、数年前に嫁さんももらい、まさにこれからという時だったのに、たった1日で目の前から消えてしまったことが信じられません。彼は弟子というより、弟みたいな存在でした。こんなことがあるのかと、まだ信じられないでいるのが、正直今の心境です。

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