藤井聡太七段 今年度の勝ち星単独トップの29勝目 棋聖戦2次予選1回戦で阿部隆八段に勝つ

[ 2019年11月8日 18:00 ]

藤井聡太七段
Photo By スポニチ

 将棋の藤井聡太七段(17)が8日、大阪市の関西将棋会館で指された第91期棋聖戦の2次予選1回戦で阿部隆八段(52)に117手で勝利。今年度の勝ち星を29に伸ばし、豊島将之名人(29)と並んでいた勝数ランキングで単独トップにたった。

 棋戦優勝2回や竜王戦挑戦者の経歴を持つ実力者との対局はこれが2度目で、前回は勝っている。序盤は得意とする角交換から腰掛け銀の戦型になり、その後は変幻自在の攻めで終始優勢に進め、そのまま押し切った。

 棋聖戦への参戦はこれが3回目。89期は1次予選決勝、90期は2次予選決勝で敗れている。今期はあと2勝すれば、タイトルホルダーの渡辺明3冠(35=王将、棋王も保持)への挑戦権をかけた16人による決勝トーナメントに進出できる。終局後は「そこを目指したい」と話した。

 次の対局は14日、第69期大阪王将杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)挑戦者決定リーグの久保利明九段(44)戦。現在、4勝1敗で暫定単独トップに立つ広瀬章人竜王(32)を3勝1敗で追う立場の藤井にとって、19日に広瀬と直接あたるリーグ戦最終対局も含め、悲願のタイトル挑戦・獲得へ向けて負けられない対局が続く。「残り2局ですので、全力を尽くして指したいと思います」と力を込めた。

 藤井はプロ入り実質1年目の17年度に記録部門の四冠(勝率、勝数、対局数、連勝=年度またぎを含む)を独占。18年度も勝率1位を獲得している。

続きを表示

2019年11月8日のニュース