周防監督 伝説の無声映画再現 新作「カツベン!」劇中で草刈民代、城田優熱演

[ 2019年8月29日 05:00 ]

再現された「椿姫」の城田優と草刈民代のキスシーン
Photo By 提供写真

 周防正行監督(62)が、12月13日公開の最新作「カツベン!」の劇中で1921年公開の米サイレント映画「椿姫」などを克明に再現してみせた。

 活動弁士を夢見る青年を主人公にした青春群像劇。成田凌(25)や黒島結菜(22)、永瀬正敏(53)、井上真央(32)ら豪華配役も話題だが、再現した無声映画にも城田優(33)や監督夫人の草刈民代(54)らぜいたくな俳優陣が顔をそろえている。

 「椿姫」は高級娼婦(しょうふ)と純情な青年の悲恋を描いた名作。レイ・C・スモールウッド監督がイタリア出身のルドルフ・バレンチノとロシアの大女優アナ・ナジモバを起用して発表した名画を基に城田と草刈が熱演した。城田は「お芝居のタイミングや手の角度まで、細部にこだわり完全再現しました」と振り返り、草刈も「椿姫はバレリーナ時代にも踊ったことがあった作品。こういう形でまた同じ役ができるのは楽しいことです」と撮影を満喫した。

 この他「金色夜叉」やオリジナルの無声映画「南方のロマンス」も登場。「金色夜叉」でお宮を演じた上白石萌音(21)は「舞妓はレディ」以来6年ぶりの周防作品。「久しぶりに実家に帰る時のような、懐かしさ、温かさ、少しの緊張とくすぐったさがありました」と話した。「南方のロマンス」にはシャーロット・ケイト・フォックス(34)が出演。「『風と共に去りぬ』に似た世界観で、とてもワクワクしました!」とコメントを寄せた。

 ▽椿姫 仏作家アレクサンドル・デュマ・フィスが1848年に実体験を基に書いた長編小説。19世紀半ばのパリを舞台に高級娼婦マルグリットと純情な青年アルマンの悲恋物語。これを題材に1853年にベルディが作曲したオペラも有名。

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