渡辺新王将“王将戦名物”記念撮影に注文「白いヘビを覚悟も…拍子抜けした」

[ 2019年4月16日 18:37 ]

<第68期王将就位式>大阪王将のハッピを着て餃子を手にする渡辺王将(撮影・久冨木 修) 
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 将棋の8大タイトルの一つ、第68期王将就位式が16日、東京都内で開催され、渡辺明王将(棋王と2冠)の就位を約200人の出席者が祝福した。

 渡辺王将は挑戦者として出場した1~2月の王将戦7番勝負(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)で、久保利明前王将(43)からストレートの4連勝を収め、5期ぶり3期目の奪取を決めた。就位式では贈位状と賞金目録、王将盾授与に続き、記念品としてサッカーACミランのユニホームなどが贈呈された。

 あいさつに立った日本将棋連盟会長の佐藤康光九段(49)は「始まってみるとやはり強かった。流行の形も取り入れ、新しい研究テーマを提起していた。まだ30代前半。これからも若手の手本となり、将棋の新たな一面を見せていってほしい」と期待を寄せた。

 祝辞では、渡辺王将と同じ高校の先輩で、昨年から監修を務める将棋漫画「宗桂~飛翔の譜~」(作・星野泰視、リイド社)の初代編集担当、斎藤紘史氏が壇上に立った。「監修をしてくれる棋士を探していたところ、母校の先生が将棋の強さではなく『あいつは漫画に詳しい』という理由で紹介してくれた。名前だけ借りる形になるかと思いきや、毎回打ち合わせに出席してくれてオリジナルの棋譜やセリフ回し、最終的には物語を作ってくれるところまでやってくれる。まさに神対応です」と感謝した。

 渡辺王将は謝辞で「王将戦は4年ぶりの出場で、懐かしさと充実感を感じながら対局できた。4連勝はでき過ぎた結果」と振り返った。また「王将戦は対局後の記念撮影も楽しみ。沖縄の対局(第4局)では白いヘビでも出てくるかと覚悟していたら、実際には出てこなくて拍子抜けした。ファンの要求も上がっているので、(主催の)スポニチさんも課題として、来年どういう振りがくるのか待ちたい」と話し、会場の笑いを誘った。

 王将として挑戦者を迎える第69期は、餃子チェーン「大阪王将」を展開するイートアンド社が特別協賛として加わる。大阪王将の法被をまとい、餃子を手にしての記念撮影にも応じた渡辺王将は「棋士が何を食べるかという分野も注目が大きい。どのような新しい展開があるのかも含めて楽しみたい」と期待。「前回王将になったときは2期で終わってしまったので、それよりは長く保持するのが目標」と抱負を語った。

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