フジ 平成最後の夜に皇后さまの足跡ドラマ化、秘蔵ノート基に描く

[ 2019年4月15日 05:00 ]

皇后さまを描くドラマで主演を務める永作博美(右)
Photo By 提供写真

 フジテレビが30日に元号またぎで放送する特番「FNN報道スペシャル 平成の“大晦日(みそか)” 令和につなぐテレビ」で、皇后さまのこれまでの歩みがドラマとして放送される。テレビ局が在位中の天皇、皇后両陛下の物語をドラマ化するのは初めて。

 「プリンセス美智子さま物語 知られざる愛と苦悩の軌跡(仮)」と題し、世紀のご成婚から現在に至るまでを、皇后さまに側近として仕えた東宮女官長目線で描いていく。ドラマの主人公となる東宮女官長は女優の永作博美(48)が演じる。

 ドラマの資料となったのは、同局が独自に入手した秘蔵ノート。世間が“ミッチーブーム”に熱狂していた一方、皇室の伝統の下、厳しい批判にさらされることもあった皇后さまは、当時の苦しい胸の内をノートにつづられていた。皇后さまの親しい人物がそのノートを一字一句別のノートに書き写していた。同局が手に入れたのはこのノート。「“伝統と進歩”というむづかしい課題の前で、いつも私は引き止められ、立ちどまって考えてしまいます」「憎しみに囲まれて何かをしようとしても、くずれくずれる砂山を足場にするように、何一つ実るものはございませんでしょう」など切実な思いが記されている。

 永作が演じる東宮女官長は、実在の人物がモデルになっている。身の回りのお世話だけでなく、皇室のしきたりを厳しく指導するなど公私で深い関わりを持っていた人物。永作は演技について「役を作り切れませんでした。そのくらい私のいる世界とはかけ離れた世界でした」とその難しさを吐露。一方で「どこか人間くさい、人の情けのようなものを知っている方なのかなと。少しでも感情を出せるところは出したいと思っていました」と語った。

 ≪タモリが特番総合司会≫特番はタモリ(73)が総合司会を務め、30日午後6時30分から「令和」の幕開けまで約6時間半にわたり生放送する。天皇、皇后両陛下のこれまでの歩みを、関係者から得た秘蔵エピソードなどを交えながら振り返り、5月1日に天皇陛下に即位される皇太子ご夫妻の姿も独自取材でつづっていく。また改元の瞬間は、カウントダウンで盛り上がる全国各地のスポットから生中継。新時代の到来を喜ぶ人々の表情を伝える。

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2019年4月15日のニュース