井山五冠、天元戦で防衛 7大タイトル獲得数単独最多の43期に

[ 2018年12月20日 05:30 ]

第44期天元戦5番勝負の最終第5局で初手を打つ井山裕太天元=19日午前、徳島市
Photo By 共同

 囲碁の5冠保持者、井山裕太天元(29)=棋聖、本因坊、王座、十段=は19日、徳島市で打たれた第44期天元戦5番勝負第5局で挑戦者の山下敬吾九段(40)に188手で白番中押し勝ちし、対戦成績3勝2敗で天元を防衛し5冠を維持した。これで7大タイトル獲得数を単独最多となる通算43期に伸ばした。

 若き第一人者は、2009年の初タイトルからわずか9年で新記録に到達した。13日には王座を防衛し、趙治勲名誉名人(62)が約30年で積み上げた通算42期の記録に並んでいた。初の7大タイトルとなる名人を奪取後、驚異的なスピードで前人未到の域に達した井山は「一つ一つ積み重ねることができた結果なので、自分にとって大きな励みになる」と喜んだ。

 井山は02年に12歳でプロ入り。囲碁界の記録を次々と塗り替え、16年に初の全7冠同時制覇を達成した。同年6冠に後退するも、17年に再び7冠を独占。今年2月には囲碁界で初の国民栄誉賞を受賞した。

続きを表示

2018年12月20日のニュース