平尾昌晃さん遺産相続トラブル 継母に“黒幕”浮上 7000万横領疑惑も

[ 2018年9月28日 05:47 ]

作曲家の平尾昌晃さん
Photo By スポニチ

 作曲家の故平尾昌晃さん(享年79)の遺産相続を巡るトラブルで、次男の亜希矢氏(39)は27日、本紙の取材に応じ、平尾さんの3度目の結婚相手となった50代のMさんの背後に黒幕的男性の存在を指摘し、問題の解明に乗り出す考えを語った。男性は約7000万円の横領疑惑が取り沙汰される、平尾さんの個人事務所の取締役Sさん。亜希矢氏は「Mさんを守ってあげたい」としている。

 Sさんは税理士で個人事務所の役員。Mさんから通帳を預かり、著作権などを管理する音楽出版社を加えた2社の税務会計を取り仕切っていた。現在は連絡がつかない状態という。

 不透明な株式操作などに疑義を持ち、Mさんへ法的措置をとった三男で歌手の平尾勇気(37)は25日の会見で、Sさんについて「7000万円を持ち逃げした」と指摘。さらに平尾さんが入退院を繰り返すようになってからは「ATMから毎日50万円を引き出していた」としている。

 Sさんの疑惑について、Mさんは「横領したという確証はありません」と、報道各社に配布した文書で説明。しかし今回、音楽出版社が持つ事務所株を不当売買し事務所の自己株にした疑惑を巡り、Mさんがいったん開示に同意した書類をSさんが持ち逃げしたとして開示自体がうやむやになるなど、兄弟が疑問に感じる相続問題にSさんの存在が随所に登場するという。

 26日の株主総会で音楽出版社の代表取締役となった亜希矢氏はこの日、本紙の電話取材に応じ、総会ではMさんが経営陣から外れる形になったが「株の動きに関する情報の開示をするためには、自分たちが代表権を持つ必要があった」と説明。

 勇気がMさんに対し嫌悪感をあらわにする中、勇気に同調して排除したわけではないと強調。父・平尾さんを長年世話してくれた感謝や、これまで経営を仕切ってきた実績を重視し、今後も仕事を共にできるよう「Mさんを守ってあげたい」と語った。

 Sさんに関しては「今後は情報開示できるので関わり方や、どの程度主導していたのかを精査していく」と、相続トラブルの鍵を握る“黒幕的人物”とみている。亜希矢氏は「総会でもMさんからの謝罪はあったし“信じてほしい”とも言われた。Mさんが悪意をもって仕組んだとは思いたくない」とする。

 3人の息子が署名・押印した複数の書類など、Mさんの絡んだ不透明な手続きも少なからず残っているが、それでも「Mさんも含めた家族4人でやっていく形に持っていければ」と語った亜希矢氏。そのための疑惑解明を進めていく意向だ。

続きを表示

2018年9月28日のニュース