過去健さん名代でステージ…木村監督「散り椿」は準グランプリ

[ 2018年9月5日 05:30 ]

第42回モントリオール世界映画祭

モントリオール世界映画祭で審査員特別グランプリを獲得した喜びを語る木村大作監督
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 木村大作監督(79)の「散り椿」が準グランプリに当たる審査員特別グランプリに輝いた。

 木村監督にとっては、99年に健さんが最優秀男優賞を受賞した際に降旗康男監督(84)とともに名代としてステージに立った思い出の地モントリオールでの戴冠。だが受賞を聞いての第一声は「グランプリじゃねえのかよ」だった。すぐに冷静さを取り戻し「銀メダルということだからな。スタッフ、キャスト全員がひとつの方向を向いていた。それに対する賞だと思うから感謝している。うれしいですよ」と相好を崩した。

 映画祭審査委員長エリー・カスティエル氏は「映画を見てクロサワを思い出した」と評価。黒澤明監督の下でカメラマンとしてのキャリアをスタートさせただけに「超えることは無理だが、迫ろうとは思っている。黒澤さんの1カットで撮る殺陣も踏襲しているが、そこに雨や風などを加味して壮絶な美を狙った。それはできている自負がある」と胸を張った。「これで認知度が少しでも上がって、日本で多くの人に見てもらいたいね」と今月28日の公開を見据えていた。

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2018年9月5日のニュース