2人がグランプリ受賞 第14回ゴールドコンサート本戦開催

[ 2017年9月19日 05:30 ]

グランプリ受賞の佐藤翔さん(撮影・大高英樹)
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 障がい者の音楽コンテスト「第14回ゴールドコンサート本戦」(主催・NPO法人日本バリアフリー協会)が16日、東京国際フォーラムで行われた。

 沖縄、大阪で行われた地方大会、今回初開催されたU―20大会の各大会優勝者をはじめ、音源審査を通過した計10人のミュージシャンが出場し、U―20大会で優勝した15歳の佐藤翔(かける)さん(視覚障害)に加え、3回連続で本戦に出場した天才ピアニスト太田将誉さん(30、知的・発達障害)がそれぞれグランプリを獲得した。

 得意のドラムに加え、シンセサイザーを巧みに演奏し、15歳とは思えないテクニックとパフォーマンスを披露した佐藤さんは「力を出し切った感じです。グランプリを受賞でき、言葉が出ません。今後、皆が笑顔になれるような大スターを目指します」と、全身で受賞の喜びを表現した。

 一方、3度目の挑戦で悲願のグランプリを獲得した太田さんも「障がいを持って生まれたおかげで、様々なことを体験し、学び、乗り越えてきました。グランプリを受賞できたことは、家族や皆さんの支えがあったからこそ成し遂げられた大偉業です。本当にありがとうございます」と、涙を流しながら感謝の言葉を伝えた。

 今回の本戦は、日本・デンマーク外交関係樹立150周年の記念イベントとして行われ、駐日デンマーク大使が来場したほか、デンマークから肢体ほか障がいを持ちながら音楽活動を行っている8歳のルイーゼ・クリステンセンさんが特別出場し、演奏を披露した。

 また、オープニングセレモニーの特別ゲストとして東京都の小池百合子都知事が来場。「バリアフリー、スモークフリー、エミッションフリーと3つのフリーを目指して、2020東京オリンピック・パラリンピック大会でパラリンピックを中心に成功させたい。東京もこれからますます高齢化していく中、ハンディを持つ持たないに限らず、これから皆さんが安心して歩ける、活動できる東京にしていく絶好のチャンスだと思っています」とあいさつした。

 今大会のその他の結果は以下のとおり。観客賞=佐藤翔さん、演奏賞=つるみまさやさん、歌唱・楽曲賞=深澤要一さん

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