大山のぶ代 認知症で闘病中 夫の砂川啓介が明かす

[ 2015年5月14日 05:30 ]

大山のぶ代

 「ドラえもん」の声で知られる女優で声優の大山のぶ代(78)が認知症を患っていることが13日、分かった。夫の俳優砂川啓介(78)がTBSのラジオ番組「大沢悠里のゆうゆうワイド」にゲスト出演し公表。直前に言ったことを忘れたり、自分で入浴できなかったりすることがあるという。

 所属事務所によると、大山は2008年に脳梗塞を患い治療。09年には「徹子の部屋」(テレビ朝日)に夫婦で出演するなど仕事復帰も果たしたが、その当時から少しずつ症状が出始めた。砂川や周囲は脳梗塞の後遺症だと思っていたという。

 現在は、好きだった料理をしなくなり、友人の顔は覚えていても名前が出て来なかったりするという。生活のサポートもしている大山の女性マネジャーは「2分前のことを忘れる。料理や入浴は肉体的にできないというよりも、事故などがあるといけないので介助しています」と説明。ただ会話に不自由はないといい、「砂川さんの歌に合わせて一緒に歌ったり、元気に明るく生活しています」と話した。

 砂川がこのタイミングで病気を明かしたことについては、「仕事で旧知の方と会うと“奥さんは元気ですか”という話になる。その時に説明できないことや、どうしても砂川さんへの負担が大きくなっているので、公表することで少しでもお気持ちが楽になったのではないでしょうか」とした。

 大山は原稿を読むことは可能で、今後も声の仕事を続ける意思は示している。周囲も条件の合う仕事を検討している。26日に都内で開催予定の砂川のライブで販売するアルバムには、最近の大山の元気な声が収録されているという。

 ◆大山 のぶ代(おおやま・のぶよ)1936年(昭11)10月16日、東京都生まれ。俳優座養成所を経て、56年、NHKドラマ「この瞳」で女優デビュー。米テレビドラマ「名犬ラッシー」の吹き替えをきっかけに声優としても活躍。79年から26年間、「ドラえもん」の声を担当した。

 ◇認知症 厚生労働省の統計によると、2012年時点で全国の認知症の人は約462万人。65歳以上の7人に1人とされる。さまざまな原因で脳の細胞が壊れたり、働かなくなり、生活に支障が出る。主な症状は記憶障害や、判断力の低下、自分の居場所などが分からなくなるなどがある。うつ症状などを併発する場合もある。

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2015年5月14日のニュース