たかじんさん「殉愛」訴訟5分で閉廷…百田氏来ず審理進まず

[ 2015年1月22日 05:30 ]

やしきたかじんさん

 昨年1月に亡くなったやしきたかじんさん(享年64)の長女が、たかじんさんの闘病生活を描いた百田尚樹氏(58)のノンフィクション「殉愛」の中で名誉を傷つけられたとして、発行元の幻冬舎に出版差し止めなどを求めた民事訴訟の第1回口頭弁論が21日、東京地裁で行われた。

 原告代理人の弁護士のみが出廷。百田氏は姿を見せなかった。被告側はこの日までに地裁に提出した答弁書で、訴状に対する認否を留保。そのため、裁判の争点が設定できず、審理は進まずに5分ほどで閉廷した。原告側は長女の陳述書を用意していたが、提出を次回以降に見送った。

 閉廷後、取材に応じた原告側の代理人は陳述書の内容を明かした。陳述書には「父は唯一の肉親でした。父のことが大好きでしたし、電話で何度もやりとりをしていました」「ショックだったのは父が私のことをどれだけ嫌っていたかを強調している内容です」などと書かれているという。

 「殉愛」では、親子の確執などが描かれている。原告側は真実と違うとして、名誉毀損(きそん)、プライバシーの侵害、敬愛追慕の念の侵害にあたると昨年11月に提訴した。第2回口頭弁論は来月20日に行われる。

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